17/03/2017

あの名建築がよみがえった???

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今日の映画クラスで見た『une famille à louer』は、期待通り、単純で面白い映画だったのだが、私にはそれとは別にひどく感動する発見があった。

映画の最初の場面、主人公の"パトロン"が豪邸のテラスで執事と話をする。そのテラスの雰囲気、テラスの手すり…ん???

少し場面は進んで、執事がhublot(円窓)のある階段を上っていくところで、ん?は確信に変わった。「私、この家、知ってる!見に行ったことある!」マレ・ステヴァンスが、ファッションの近代化に貢献したデザイナー、ポール・ポワレのために設計したポワレ邸(Villa Paul Poiret)、1920年の代近代建築だ。

Pict0054_2 映画の中のこの豪邸は、真っ白で美しい輝きを放っている。私がこの家を見に行ったのは、いつだったろう。あの時は、こんな白さも輝きもなく、中は黴臭く、壁面も剥がれ落ちているような廃墟感が漂っていた。(←当時私が撮った写真)

一度気になると、どんどん気になり、映画を見ながら、私は自分のブログの過去の記事を検索してみた。訪問時の記事を発見。私は2005年に、この建築作品を見に行っていた。あれから、もう12年!なんと時間の経つのの早いこと。

その間に、この建築作品に起こった色々な出来事については一切知らずにいたので、突然美しくなって目の前に現れたのには、ただただ驚いた。

2016年にまたもやオークションにかけられ、Gilbert Wahnich氏が手に入れたこの豪邸。財団を作る可能性は否定していないそうなので、いつか一般に公開されたらいいのに…。

情報によると、公開当時に見たはずの映画『Prête-moi ta main』にも、この建築作品は登場しているらしい。映画のポスターは思い出せるけど、内容も、この作品が出てきたことも記憶にないんだけど…。

でも今日は気づけた。記憶の小さな断片と、目の前の状況が結びついたとき、私はかなり喜びを覚える性質です。たぶん、これを読んでくれた皆さんにもそういう体験ってあるんじゃないだろうか?

今回このポワレ邸について調べていてわかった他の事。郊外にある別のマレ・ステヴァンス作品が2つ見学可能なようなので、ぜひ次の渡仏時には行ってみたいな、と思っている。
https://fr.wikipedia.org/wiki/Villa_Cavrois
https://fr.wikipedia.org/wiki/Villa_Noailles
 

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26/05/2009

帰国まで…いつも光陰矢の如し

Niort からモンパルナス駅に戻った私を再び迎えに来てくれたMag.。モンパルナス駅と言えばクレープリー。Mag.おすすめのクレープ屋さん La Crèperie Bretonne (56, rue du Montparnasse 14e) で軽く食べてから家に戻った。この通りは本当にクレープ屋さんが多い!よく噂で聞いてたけど、この通りだったんだぁ。

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le dimanche 17 mai 2009

P5170085この日は私の大好きな建築、Hector Guimard (エクトール・ギマール)の Castel Béranger (カステル・ベランジェ)に住むS氏を、同じく建築ファンのC姉と日本から来ているJさんと3人で訪問。知り合いの人からこのS氏を紹介してもらい、日本からコンタクトを取っていたのだ。この憧れの建築内部は、1998年6月、竣工からちょうど100年目の Castel Béranger 完全リニューアル工事を控えた時に見ることができたんだけど(当時の日記はこちら)、工事直前だけあって、誰も住んでいない床板もはがされた、かなりすさんだ状態だった。まあ、建築そのものの素の状態を見れたので、それはそれで大満足だったんだけど、完成当時をリアルに復元したというその内部と、人が住んでいる状態ってのにも興味があったので、ぜひにとお願いして今回の見学が実現した。

この建築をこよなく愛し、人に説明をしてあげるのが楽しくてしょうがない!といった感じのS氏。そしてピアノを弾く小柄で可愛らしい奥様。このお年を召したご夫婦と、そして愛嬌のある黒猫ちゃん。3人家族はいろんなアンティークのインテリアに囲まれながら個性的な空間を演出して暮らしを楽しんでいた。

P5170108共同玄関を入ってS氏のアパルトマンにたどり着くまではお化粧直しをして美しくよみがえった Castel Béranger に目を奪われてたけど、おうちの中に案内してもらったとたん、私の興味はインテリアと可愛すぎる猫ちゃんに…。ぜんぜん写真を撮ってないことにあとで気づいた。お茶を入れていただいて、おしゃべりもして、いつでもいらっしゃいと言って頂いたので、ぜひ来年も遊びに来よう!と心に誓ったのだった。

S氏のお宅を後にして、ここに来たらかならず立ち寄るお気に入り café Antoine が日曜日で閉まっていたので café de la Fontaine (12, rue Boulainvilliers 16e)に入ってみる。けっこうアール・ヌーヴォーの雰囲気を残す、好きなタイプののんびりカフェだったので、私のお気入りリストに仲間入り。今後はひいきに…したいんだけど、16区ってそんなに毎日来れないんだよな。

夜はJさんと別れてC姉の友人たちと一緒にレ・アールでタパス。大音量の音楽にノックアウトされました。疲れた…。

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le lundi 18 mai 2009

P5180148今日はパリ郊外の素敵な住宅地に住むT&Nご夫婦のおうちにおよばれ。昨日に引き続きJさんと一緒。11日に訪ねたG&F邸でのsoirée に体調が悪くて来られなかったTの奥さんN。翌日、電話がかかってきて、帰国前に絶対に会いに来いとの指令。もうどうしてもこの日しかなさそうだったので、先約をキャンセルして行くことになった。電車に乗って外の景色を見ながら、今日の行き先はJさんが留学時代に一時期住んでいた場所にとても近いと判明。懐かしそうだった。

P5180149_2先日会ったT、元気になったN、相変わらず素敵なおうちとお庭。昔からあるおうち部分とル・コルビュジエ風の増築部分。増築部分は建築家だったTが職人と一緒にぜんぶ手作りで作ったもの。ガラスブロックも1つ1つ自分で積み上げたそう。改めてちょっとした工夫に感心。初めて訪れたJさんも興味津々にたくさん写真を撮っていた。

Nのおいしい手作り料理をみんなで頂き、サロンでおしゃべり。4人でまったりと大人な時間を過ごせて楽しかった…のだけど、少し二人の元気がなかったような気がして、それが少し気がかり。最近、親しい友人を亡くしたとの事だったので、そのせいだったのかな…。

Jさんとパリに戻って、少しオ・ボン・マルシェでお土産ショッピング。お店を出たところでゲリラ豪雨に見舞われて、しばしカフェに避難。Jさんは21日に帰国するので、今回パリで会うのはこれが最後。今度は大阪で!!!

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le mardi 19 mai 2009

P5190178帰国の荷物を作り始めた。午前中にコリシモを1つ送り、午後からのんびりとSちゃんと16区、17区を中心に建築探訪、記事に添える写真を撮る。日本にはかなりストックがある建築写真だけど、こちらから送ってしまわないと校了に間に合わないので、急遽ペレ作品をいくつか撮り直した。

夜はC姉と夕食。ぼちぼち今回の滞在で最後のRDVが続く。C姉とも今日が最後。彼女の職場の友人でアマチュア・オペラ歌手のエマニュエルも一緒。メールでエマニュエルも一緒に…と書いてあったので、深く考えず女性が来ると思ってたら、男の人でびっくり。ちゃんと見ればエマニュエルの綴りが男子用でした(笑)

激しいくせ毛、濃い顔、南仏出身ですっごいなまってるし、かなりぽっちゃり目のエマニュエル君ですが明るく人懐っこい性格で、イタリア人ぽい豪快さ、歌うとすごい迫力で、すぐに仲良くなった。数日後に彼のコンサートがあるのに、私の帰国後で行けないのがとても残念。音楽学校に行ってた頃に親しくしていた日本人の友人がいらるしく、日本にはとても興味を持っているらしい。

そんなこともあってC姉から日本食のレストランを選んでほしいと言われた。フランスで日本食を食べることはほとんどないので、ちょっとネットで調べてみる。たくさんあるけど行ってみたいと思ったのはベタな日本食よりも洋食系のお店。パリのかもめ食堂みたいな chez miki (5, rue de Louvois 2e) は日本人女性3名で切り盛りしている純日本系レストラン。小さな店内は現地の日本人と、日本びいきと思われるフランス人で満員。会社帰りのビアホールのようなノリのうるさい日本人と日本好きの静かなフランス人のコントラストが面白かった。

前菜、メイン、デザートとおいしく完食。私はメインに日本風のハンバーグを頼んだんだけど、それが想像を超えるすごいボリュームで、一気に胃が膨らんだ。後でお店の人に聞いてみると、もう最後の1つだったのでちょっと残しても仕方ないし、お肉を全部まとめたら大きくなりすぎちゃいました~、との事。あ、いつもこの大きさってわけじゃないのね。

お腹も心も満腹ぷーになって、最終メトロでおうちに。C姉、エマニュエル君、また来年!

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le mercredi 20 mai 2009

今日もコリシモの発送からスタート。午後は建築写真の撮影続行。かなり暑い。

Ca5y7ppp17h30~モンパルナスのFNACでパトリス・ルコント監督の処女小説発表会があるので、それに向かう。小説の話はもちろん、やっぱり映画の話が色々と聞けて楽しかった。パトリス・ルコントと言えば日本ではフランス人監督としては最も知られている1人だと思うけど、ここパリではこんなイベントは日常茶飯事なので、今日も30人ほどしか人は集まらない。それでも「パリはいいねえ、先日トゥールーズでイベントにはほとんど誰も来なかったんだ」との事。

30人とは言え、その中には熱心なファンが数人いた。常識的に考えれば小説の発表会なんだから、サインを求めるなら本を購入するのが当然だと思うけど、家から持ってきた雑誌やら、映画の資料やら、ちょっと相手に失礼だと思えるようなぼろい紙切れもあり、それらすべてにサインをさせている根性はさすがマイペースなフランス人だとへんに感心。

ミーハーな私ももちろんサインを頂きました…が、かなりユニーク↑。

夜はSとSの仲間たちと夕食。いつものVや靴職人N、久しぶりのSed達とオベールカンフのあたりに集う。このあたりは今一番新しい界隈らしいけど、夜のにぎやかさは私の好みではない。でもまあ、たまにはいいか。

L'ESTAMINET (116, rue Oberkampf 11e)で鴨料理を頂く。今日はお財布に現金がぜんぜんなかったので、Sにたかる(笑)。ごちそうさまでした~。

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le jeudi 21 mai 2009

P5210319到着後、何度もやりとりをしながら、なかなかゆっくりした時間をとれずに、こんな帰国直前になってしまったLちゃんとのRDV。今は有名銀行で契約社員として働き、モンマルトルのアパルトマンに住むパリジェンヌ。冬に日本であったばかりなのでそんなに久し振りって感じがしないけど、それでもパリでのデートは格別。

今日は祝日。パリもいつもよりのんびりムード。彼女の家の最寄り駅で待ち合わせをしたものの、途中乗り換えた地下鉄12号線はトリニテの駅でストップ。なんでも、持主のわからない荷物が見つかったとの事。次、いつ電車が動くかもわからないとの事なので、そこからピガールまで歩き、そこからモンマルトル・ビュスに乗って丘を越えることにした。

それが!メトロを降ろされたとき「あ~、ついてない~」って思ったけど、ピガール駅では映画の撮影をしていて、ちょっとラッキ~!映画の撮影現場って何度見てもワクワクする。でもモンマルトル・ビュスで丘を越えるのは、この撮影のせいでけっこう時間がかかってしまった。けっこう大々的に丘全体で交通規制をかけているらしい。ようやくLちゃんに出会えたのは、最初の予定より1時間もあとの事だった(もちろん携帯で連絡済みです)。

今は黒猫ちゃんと二人暮らしのおうち、RDCだけど明るくて静かでとても快適。とは言うもののやっぱり水回りは古い家って感じだ。サボと呼ばれるタイプの小さな小さな湯船があって、これ、今ではかなりめずらしいものらしい。

P5210339_3後で二人、モンマルトル散歩に出かけて、1つ撮影しておきたい建築写真があったので、Simon-Dereure通りに立ち寄ると、そこに撮影用のキャラバンがずら~っと並んでいた。撮影しているのは 『La Rafle』という2010年公開の映画。有名どころではジャン・レノなんかも出ている模様。撮影隊はモンマルトルを数日占拠し続けるらしい。さすがパリ。いつもどこかで何かしら撮影している。私が見かけたピガール駅のシーンはどんな風になってるのか、公開されたらぜひ見てみたいなぁ。

ぐるりと散歩してアベス駅に到着。ここで素晴らしいギターの演奏をしている青年を見かけた。すっごい男前で、Lちゃんも私も一目ぼれ。10ユーロのCD即買いです。休みの日にはここで演奏していることが多いらしいので、来年もぜひ一緒に来ようね、とLちゃんと約束。今日はここでお茶を飲んでさよならした。たぶん帰国前にもう一度会う予定。

夜、Ser.君と家の近所のカフェでRDV。パリに来たら必ず会う人の1人だ。ミシュランのガイドブックの執筆者として世界中を旅している彼との話は、いつも面白くて時間があっという間にたってしまう。仕事、家族、la crise de 40 ans etc... 。彼は私よりはずっと若いけど、私と一緒でフリーランスのお仕事なので、今年はお互いにこの不景気は辛いねって話で盛り上がってしまった。最近は取材費も仕事の依頼も厳しいらしいです。今度はもっと楽しい話題で盛り上がりましょう!

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le vendredi 22 mai 2009

Coco_before_chanel_poster2今日はLuと朝1シネマ 『 Coco avant CHANEL 』 でスタート。思ってたよりもよく出来てて、興味深くシャネルの人生にグググっと引き込まれてた。それにしてもオドレイ・トトゥってシャネルに似てるわね…。日本でも間もなく公開されるようだけど、おすすめです!監督のアンヌ・フォンテーヌ、よく見る名前だと思ったら、けっこう彼女の作品は見ていた。中でも、今回魅力的なパトロンを演じていたブノワ・ポールブールドが出ていた Entre ses mains は結構好き。

Luと軽くランチをした後、解散。私はいったん家に戻って、Mag.にあげるものや来年まで預けておくものをまとめて47番のバスに乗り込む。サン・マルタン運河の近くにあるC姉とMag.がシェアするアパルトマンには、私自身1か月以上居候したこともあるし、パリに来ればもちろん必ず立ち寄るので、この界隈は(あまり好きじゃないけど…)馴染みの場所と言っていい。何度も足を運ぶインドレストラン街もこの辺りだしね。

090812_134701以前、バカラ美術館があったパラディ通り(rue de Paradis)は、陶磁器のお店が多く軒を連ねていた。今はバカラも移動して、雰囲気は決してよくないけど、まだお店を開けて頑張っているところもある。その中でふらりと入った Maison de la Porcelaine (21, rue de Paradis 10e) にはお手ごろ感のある食器類がざくざく。欲しいものはたくさんあったけど、なんとか1つだけにしぼって、白い陶磁器のエスプレッソ用ペアカップを買ってしまいました。まったく…反省しないというか、自分の荷物の多さ顧みず、また壊れ物を…、でもこれセットで7ユーロ!シンプルだけど、キュートでしょ?

P5220370夜はMag.が最近できたいい感じのお店 Le Jardinier (5, rue Richer 9e) を予約しておいてくれた。内装は確かにかっなりおしゃれなんだけど、お食事は…う~ん、今風でした。泡々すぎることもなかったけど、ちょっとずつ色々なものがお行儀よく並ぶ前菜は今流行りのアルドワーズのお皿の上。全体的にボリューム控え目、でもお値段はちょっとお高めかと…。せっかく選んでくれたけど、Mag. ごめんやで~。今度は違う所に行こう!

Mag.は明日から南仏にヴァカンスなので、今日は今年のパリでの最後のRDV。今年も色々お世話になりました。今秋は日本に来ることになったので、またすぐ会えるね。暑い日本で楽しみに待ってます。

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le samedi 23 mai 2009

なんとなく荷物をつめてみる。出発をあさってに控え、今部屋にあるものは全部持って帰らなければ…。なんとなく目処はついたけど、どれも恐ろしく重い。もう今朝で郵便局は終わったし、今更ルーブルの本局までいく元気はないし…、なんとかするしかない。と言っても今日も予定がつまってる。

午後はよくしてもらっているリディ母さんとRDV。お店を閉めてから、近所のカフェでデジュネ。このアラゴ大通りのカフェは今年の私のカフェになった。ほんと、よく通った~。サービスのお姉ちゃんもカッコかわいいし、お食事もおいしいし、お店もきれいだし、言うことなし。夜の音楽がうるさい事以外は…(笑)。来年も通いたいところだけど、実は来年はゴブランを離れようかと思ってる。後ろ髪をひかれるのは、A子さんちのパンと、このリディ母さん。でも毎日挨拶をするアラブショップの親父は、もうすぐ閉店すると言ってたし、私もゴブランに滞在するようになって4年、そろそろ旅行者の特権で、よその界隈にも住んでみたくなったのだ。リディ母さんにはその事は言えずじまい。でもパリにいればいつでも会いに来れるから…。

私の大好きなリディ母さんのお店だけど、お商売はどこも大変。いつもやりくりが大変!と言いながらも素敵な笑顔で迎えてくれる。おまけもいっぱいしてくれるし、今日もお昼をごちそうしてくれた。大変でも誠実にお商売をする、商売人の鑑みたいな人だ。そんな彼女の店の商品だから安心して購入できるし、アドバイスも信頼できる。来年もたくさん買って帰りたいな~。

Bontedivine_20x30リディ母さんと別れて向かったのはモンパルナスのGAITE劇場。間に合ったら観ようと思って行ったら、開演の5分前に到着。ほぼ満員であまりいい席は残ってなかったけど、まあ安かったのでよしとしよう。主演のロラン・ジロ(Roland GIRAUD)は私も大好きなコメディ 『Trois hommes et un couffin』 のピエール役でも有名な俳優さん。数年前に実の娘さんが殺害されるという悲劇に見舞われて(犯人も見つからず捜査も打ち切り…)、今回のお芝居の中では「死」についてのセリフもたくさんあったので、辛いだろうな…と観ていて心が痛んだ。

でもこの BONTE DIVINE ! 、お芝居自体は基本コメディ。4つの宗教(キリスト教、イスラム教、ユダヤ教、仏教)の聖職者が合同講演会のあと、外に出られなくなり、そこでさまざまなテーマについて率直に語り合うというもの。各宗教の価値観をぶつけ合うものだから、そのギャップが面白いわけだ。言葉が難しくて、わからないところもたくさんあったけど、やっぱり観にきて正解。ロラン・ジロの熱演に拍手が鳴りやまなかった。

夜はSとSed君と今年最後のRDV。フランス人に人気のビュット・オ・カイユ界隈~イタリー広場まで、いつものように馬鹿話をしながら夜は更けていくのでした。また来年ね~!

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le dimache 24 mai 2009

いよいよ最終日。今日は共に寮生活を楽しんだ二人、一緒に到着したSちゃんと、一緒に帰るLuとお気に入りのレストランでデジュネ。毎度やってきている週末の
le comptoir du relais (9, carrefour de l'odeon 6e)で、3人の解散会(?)。相変わらず平日のレストランは予約が取れないけど、私は気軽な週末カフェで十分です。いつものようにまずは大好きなフォアグラを頂いて、前菜をもう1つメイン代わりに注文して、もちろんデザートも!大満足な3品だった。

Sp_25857_gその後いったん解散して、私はお芝居の見納め。17区のHEBERTOT劇場でずっと気になっていた COCHONS D'INDE を観る。また飛び込みのチケット購入だったけど、ぽつっと空いていた真ん中のいい席が取れた。

最初、インドの豚たち???と思ったこのタイトル、こうなると別のテンジクネズミやモルモットって意味になるらしい。昨日に引き続き、最近息子さんを事故で亡くしたばかりの主演のパトリック・シェスネが、悲しみを振り払うかのようにコメディに主演。銀行に閉じ込められてしまって出られなくなるという、図らずも出だしのシチュエーションまで昨日と一緒。でもこちらは笑いっぱなしのコメディ。フランスの要領の悪いというかどうにもならないサービスの悪さを知っている人なら、冒頭から大爆笑。私も涙を流して笑ってました。

そのあと、数日前に会ったばかりのLちゃんともう一度RDV。会えばやっぱり話すことはたくさんある。どうしても撮影し直したいピエール・パトゥの建築作品 《le paquebot》 が15区の果てにあったので、そこまで付き合ってもらってお茶をした。

P5240394_35月のパリは9時過ぎまで暗くならない。楽しくおしゃべりしてたらもうあっという間に 8時を過ぎていて、夕食の約束をしていたSちゃんから電話。急がないと食いっぱぐれちゃう!って事でLちゃんともここでお別れ。また来年、ゆっくり会いたいな。

お昼の3人が再度集合。アラゴ通りの私たちのカフェでまたしっかりお食事。今年も本当にたくさん食べた~。去年、フランスから戻った私が人生最高の体重をマークして、ようやく重い腰を上げダイエットに取り組んだわけだけど、おかげさまで今年の出発前までに7キロ減。まあフランスでカロリー気にしなくていいように減量したわけだけど、本当に食べに食べまくったので、帰国後、体重測るのが怖い…。

ま、帰ったらまたダイエットかな…。キリスト教の7つの大罪にもある暴食のつけは大きい…。

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le lundi 25 mai 2009

昨夜は部屋に戻ってから荷づくりに燃え、一段落したところで「あともう少しで終わり!」などと、余裕で二人の部屋でゴロゴロしてたのに、そのあとアタフタ、あたふた。結局一睡もできず、迎えの車が来たときもまだ入らない荷物をつめようと必死になっていた。私の死ぬほど重い荷物のほとんどは若い二人が頑張っておろしてくれて、私は最後にヨレヨレになって、階段を降りて行った。ゆっくりとお別れ&お礼の言葉も言えないまま、Sちゃんに手を振って、LuとCDG空港へ。今回は乗り合いの車を利用。私たちが最初に乗り込んで、あと2か所、2組をピックアップして10時過ぎには到着していただろうか?

P5250399ところで…私は飛行機が怖いです。よく考えたら嫌いなんじゃなくて、怖いのだ。でも今回の帰国はとってもワクワクしてる。だいたいヴァカンスが終わる上に飛行機に乗らないといけない帰国の日というのは、荷造りとかの疲労もあって、いつも最悪の気分。でも今回はたまったマイルを使ってLuともどもアップグレードしてビジネスクラスに乗れることになったのだ。そんな事をしなくても、私の周りには、突然のプレゼント・アップグレードを享受してる人がたくさんいるけど、どんなにエールフランスに忠誠を誓っても、乗り続けても、私にはそのチャンスが巡ってこないようなので、仕方ない!マイルを使うべ!って事で、初ビジネスクラスなのです。それにしても毎年、毎年、もっと優雅な出発を、そして帰国を目指してるんだけど、どんどんほど遠くなってるような気がする。もう少しビジネスクラスが似合うスマートな大人になってみたいものです。

P5250402空の旅はそれはそれは快適で、ほぼ180度になるシートは、私くらいの背丈の人なら十分ベッド感覚で休める。お食事はエールフランスだからか?グレードアップだからか???やっつけ仕事ながら、いちいち布のナプキンを用意してくれて、陶器のお皿で出してくれて、量がたっぷり。満足です。この特別な12時間のフライトを存分に楽しむため、寝ないぞ!と思ってたけど一睡もしてなかった私は1本映画を見ただけであとは爆睡でした。

また来年、アップグレードできるようにマイルがんばって貯めようっと。

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1日はみな平等に24時間。1日8時間寝てしまうと1日はとても短すぎるし、3時間しか寝ないとしんどすぎる。バカンスは1ヶ月だと物足りないけど、2ヶ月だと長すぎる。なんでも適当が大事。

この歳になると、人生の意味を考えることがよくある。でも人との出会いを求めて生きるってのはどうだろう。素敵な一期一会を探し続ける旅。ある意味、人との出会いはすべて奇跡。となりを歩き、すれ違うだけでも奇跡的な確率だから…。

人生は死に向かっているのではなく、人との奇跡的な出会いを探す終わりのある旅。「また来年!」と手を振る時、早くその時が来て欲しいと願いつつ心をこめて言うけれど、でもそれは死に向かってまた1つコマを進めてしまうこと。

でも「また来年!」は人生の残りのろうそくの長さを減らすことではなく、人生を楽しく過ごすおまじないの言葉…ってのはどうかしらね。

また来年!à l'année prochaine !

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22/04/2009

のんびりの日

P4220232今日は午後からのんびりと動き出す。お天気も良くて気持ちいいので、早番のMag.と3時ごろ合流、ベタな感じでオペラ座の前でRDVしてみた。

まずは隣にあるZARAで安い服をあさってから歩き出す。お散歩しながらうわさの Rose Bakery (46, rue des Martyrs 9e)へ行ってみた。ランチは4時までだったので、残念ながらお食事は出来なかったけど、キッシュとお菓子+コーヒーでペコペコのおなかを満たす。BIOが売りのこのお店、お客のひいた店内では次の仕込みが始まっていた。ヘルシーな感じの素朴なお味、歯ごたえのある食感はなかなか好きだけど、アラカルトだと結構高くつく。この3つで15ユーロ。だからぜひうわさのランチで少しお得に試してみたいところ。最近はマレにお店が増えたらしく、ここでもお店を任されているのは日本人女性だとか…。すごいね!日本人。

P4220257その後、以前から気になっていた Saint-Eugène-Sainte-Cécile 教会 (rue Ste Cécile, 9e)に行ってみる。19世紀半ばに建設されたこのネオ・ゴシックの教会は鋳鉄による構造体がみどころ。色彩豊かに彩られていて、まあけばけばしいとも言えるんだけど、教会とは思えないユニークな空間が体験できる。

その後、近くまで来たので Mag,の家で少し休憩して、パッサージュ・ブラディにインド料理を食べに行く。パートナーが大好きなインドせんべいも大量に購入!おみやげが1つ買えたのでちょっと安心。

今夜は漫画家のT君とRDVだったので、Mag.と3人でインド料理。なかなか箸の進まない(箸は使わないけど…)T君。どうやらインド料理は初めてで辛いものは苦手らしい(笑)気の毒だったけど、私はこれが食べたかったのです!(私=若干インド・カレー中毒気味)

おなかいっぱいになって夜のパリを今度はT君と歩きながら帰路につく。今日は食べた量とお散歩の量がちょうど良い感じでした。あ~、こんなのんびりした日が続くと嬉しいんだけど…。

そう言えば今日T君を待ちながらMag.が言った。最近、このあたりではアジア人娼婦が多く立ってるって。まあ服装を見ればわかるだろうけど、勘違いされても不愉快なので、このあたりの夜の一人歩きは控えた方が良いかもですね。

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15/04/2009

奇跡再び …

早いもので研修旅行のパリも最終日を迎えた。明日からアルザスに行くので、皆さんの大きなスーツケースを私のお部屋で預かることにした。11時頃に来る予定なので、ちょっと早起きして、掃除機でもかけようと思ったら、ぶっ壊れてやんの。使えない…。ホント、この宿、悪くはないのだけど、1つ1つのものはかなりいけてない。照明はかならずどこか電球が切れてるし、掃除機もまともに使えたためしがない…。掃除もあまり行き届いてないし…。オープンして4年の割には汚い気がする。

11時を過ぎてみんな続々とやってくる。階段だけの日本式の4階なので、荷物を上げるのも一仕事。合計7個のスーツケースが並んだ時は床が抜けるんじゃないかと少し心配になった(笑)

P4150278今日はまず予約を取らないレストラン Les Cocottes (135, rue St-Dominique 7e)でランチ、再び7区へ。昨夜のレストラン l'Ami Jean 同様、最近あちらこちらのメディアで紹介されているレストランの1つ。閑静な住宅地にひっそりとあり、気をつけてないと見落としそうな店構え。でもけっこう奥行きがあって、とても明るい店内は清潔感あるインテリアですっきりまとめられている。

P4150279_2前菜には昨日 l'Ami Jean で食べ損ねた生ハムを選んだ。冷たくて脂もまだまろやかではなかったし、ちょっとしょっぱめだったけど、無塩バターを頼んでそれをつけて頂いた。メインは本当は肉系が食べたかったけど最近の野菜不足を考慮して野菜のみのココット。ココットは雑誌の写真なんかで見てたときどれくらいの大きさだろう…と心配してたけど、何のことはないほんの15センチ程度のお一人様用でした。家でも作れそうなシンプルなお料理。デザートは今日のおすすめ、ブランマンジェ+赤い実達のソース。P4150281 マイルドで甘過ぎず酸っぱ過ぎず大好きなお味。最後までどちらにするか悩んだチョコレート・ケーキもKちゃんのを一口もらったけど、激旨。今度はこれにしよっと。

カウンターがあるので一人ご飯もOK。サービスの人もみんな感じがいいし、お料理も美味しいし、言うことなし。総合的に私としては大好きなお店です。1つ難を言えば、テーブル席でもすべてカウンター・タイプの背もたれのない高い座面で、足元が落ち着かないし、そのせいで長居が難しいこと。あ、予約も取らないし、回転させるためなんでしょうか???

でもまた来たい店。おすすめです。

P4150284店を出てマレ地区に向かうメトロまでの道、アール・ヌーヴォーのインテリアがすばらしいレストラン La Fermette Marbeuf (5, rue Marbeuf 8e) が目にとまったので、中へ。お昼のお客がはけたがらんとした店内、マネージャーに「ここのインテリアが大好きなので、少し見せてもらってもよいですか?」と声をかけると「どうぞ、どうぞ」と私がずっと見たかった奥の間に通してくれた。インテリアが見たくて12~13年前にディナーに来たことがあったけど、店に入ってすぐの窓際のテーブルを与えられて、あまり堪能できなかった。素晴らしい奥の間はお手洗いに行くときにチラッと見たけど、人でごった返していたし、写真が撮れるような雰囲気ではなかった。改めて今年はついてるなぁ…と、この幸運に感謝!

P4150308マレ地区ではこれまたずいぶん久しぶりになるスービーズ館を見学。ここのアパルトマンはパリでは珍しいロココ様式の傑作。受付のおじさんが「アパルトマンだけなら無料にしてあげるよ」と入場料を無料にしてくれた。再びなラッキ~!アール・ヌーヴォーの上を行く濃厚さにクラクラしながら、シャッターを押しまくった。ここも建築ファンにはおすすめの場所。

このマレ地区でまた心に残る奇跡的な出会いが!マレ地区に来たら良く立ち寄る書店があるのだが、そこでおみやげにもできそうな可愛い本を見つけてレジへ向かっていた。レジの近くにある本棚の前を通り過ぎた時、何かを感じてか、まったくの偶然か?かなり高い位置、手のまったく届かない高さに展示されていた大型本を見つけた。言ってみれば通り過ぎた後に、気になって首を左上それもかなり上にあげたことになる。そうして見つけたのはなんと、私の大好きな建築、16区にあるカステル・ベランジェが建設されたときに出版された販売宣伝カタログの復刻版であった。よく専門書などに掲載されている図版集。復刻版を作ればいいのに…と思っていたらこんなところにあった!もう飛び上がるほど嬉しくて、中身も確かめずお兄さんに「あれ、ください!」と言っていた。1冊手にしたところであまり考えもせず「もう1冊!ください」と口が勝手にしゃべってた。お兄さんもちょっと目を丸くして「Bravo !」

あったのは全部で新品3冊、展示本で痛んだのが1冊。「3冊目はどうする?」とお兄さん。よかったら取っておくよ、だって。これがまた3冊って微妙なのだ。ファンとしては買い占めたい気がするし、それができないこともない冊数と値段。30冊もあれば諦めがつくところだけど…。「それは考えときます」と今日はこれだけにしておいた。でも3冊目の運命が気になるなぁ。

その後、お気に入りのサロン・ド・テにみんな集合したけど、めずらしく平日なのに込んでいて、みんなばらばらのお席。ゆっくり話せると思ってたのにちょいと残念だった。でも運命の出会いで心がワクワク、明日4時起きなのに、興奮して眠れそうにもありません。

(この図版集はまた日本に帰ってから改めてご紹介しますね)

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14/04/2009

美食と建築の7区

P4140239今日はのんびりスタート。午後から一緒にお散歩をするのはNちゃんとSちゃんと、3☆☆☆レストランで食事を終えてから合流するソムリエEさん。まずはEさんからの連絡を待ちながら、ボン・マルシェのレストランで遅いランチをして、歩き出したのはもうお茶の時間だった(笑)

今日はちょっぴりパンとちょっぴり建築を味わうお散歩の日。美味しいパン屋さんが集合していて、ラヴィロットのアール・ヌーヴォー建築が集まっている7区、サン・ドミニク通りを6区よりスタート。

文房具屋さんにときめき、バゲット・コンクールにいつも上位入賞を果たしているJulien(85, rue St-Dominique)や道をそれてSecco(20, Rue Jean Nicot)etc.に立ち寄り、楽しい商店街探訪。私は何ヶ所かで好きなトラディションのバゲットを購入。どれも評判に違わず美味しいけど、今日の中ではPain d'Epis(63, av. Bosquet)が一等賞!さすが評判のパン屋さんと言ったところ!でも私にはご近所のとっても美味しいパン屋さんがあるので、わざわざここに買いにくる事はないかな…。また通りかかることがあれば絶対におやつに買うだろうけど!

P4140252ラヴィロットの作品のもっとも印象的なもの3つがこの Pain d'Epis の近くにある。幸い square Rapp の集合住宅は修復を終えてきれいな姿を現していたし、たまたま入っていった人についていくと中の階段ホールに入ってもよいとの許可。前回入れたのは私の初代デジタルカメラが38万画素だった時代だからずいぶん前だ。11年くらい前かな?今日はそれよりはましな写真が撮れた…はず。avenue Rapp の集合住宅は写真撮影や全貌を見るために邪魔だった大きな街路樹がなくなっていて(小さな新しい木に植え替わっていた)、私自身初めてきれいな全景を撮ることができた。100数年前の完成時に撮影されていたような写真がようやく私にも撮れたわけだ。ホント、今日もラッキーとしか言いようがない。

昨日からついてるな~と思いつつ、カフェで食事前のひと時。みんなとのおしゃべりの時間が楽しい。

P4140266今夜のメイン・イベントは今をときめく大人気レストランl'Ami Jean (27, rue Malar)での夕食会。やっぱりみんな興味があるらしく、今夜は全員が集合した。10人という大人数だったので、シェフのおすすめコースになってしまい、自分で食べたいものが食べられなかったのは少し残念だったけど、今度また改めて訪れたい店。厨房のすぐ近くのテーブルだったので、その中の緊張感や、シェフの采配がすぐそばで見れてそれもとても面白かった。勢いのあるサービス、活気のある店内の様子、すべてがいいレストランの要素になってるんだろうな。

ソムリエEさんと厨房の中を凝視していたとき、シェフと目が合ってしまい私たちに粋なウィンクしてくれた。怖そうな人なのに、お茶目なところもあるんだね。楽しいお食事会でした。

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13/04/2009

奇跡

今朝方4時ごろようやくベッドに入ったのに、6時半にはもう目覚まし…。そういう日はちょっとがっかり。でもせっかくここにいるんだから、寝てばかりもいられない!今日はシャンパンで有名なランスへ遠足…なんだけど、行きにいい列車がなく、その上本数も少ないので、ローカル線を乗り継いで行くことにした。8時半に東駅で集合。今日の遠足のメンバーは計7名。

P4130131_3お昼前にランスに到着して、まず目指すのは微笑む天使像で有名なノートルダム大聖堂。ランスは一度ナンシーに車で向かう途中に少し立ち寄っただけ。そのときももちろんこの大聖堂は見たけど、今日は時間もたっぷりあるしゆっくり心行くまで見学できた。天使の笑顔もなんだか「いらっしゃ~い」って感じで以前より親しげに感じる。ゴシック建築の傑作でもあり、世界遺産に登録されているこの大聖堂は、王家の聖別式が行われたり、第1次世界大戦の空爆で甚大な被害をうけたり、多くの歴史と関わりのある場所。そして多くの人が目的にするシャガールによるステンドグラスなんかもある。

P4130160今回のランス遠足の一番の目的、それはもちろんシャンパン・メーカーのカーブ見学。F1でも有名なMUMMを16h30に予約をしておいた。でも私にはもう1つひそかな目的があったのだ。ランスに行くことが決まってから「絶対に行こう!」と思いつつ、なかなか時間をとれず詳しい事を調べられないまま今日の日をむかえてしまった。観光局の窓口でも「知らない」と言われ「だいたいこの辺じゃないかしら?」と教えてもらった場所をタクシーの運転手に示したけど、結局そこには教会はなく、運転手に事情を話すと地図で詳しい場所を調べてくれた。「なんだ、調べればわかるんじゃん!」と心の中で思いつつ、ようやく見つけたサン・ニケーズ教会。

到着してわかったことは、この教会はよくある教会のように一般には開かれておらず、地域住民のための教会なので、定期的に行われているミサや結婚式などのイベント時にしか開かないということだった。それは今日、中を見られないと言うこと。この地味な外観を見てもわかるように、外側を見たくて来たわけではなく、ルネ・ラリックの成型ガラスやナビ派モーリス・ドニのフレスコ画が見たくてここまでやってきたのだ。

でも、やっぱり駄目だったかぁ…と思ったとき、奇跡が起こった。

P4130181たまたま通りかかったおばあちゃん(背中も曲がっているようなおばあちゃん)が「教会の中を見たいのなら鍵を持ってる人に連絡してあげるよ」と携帯で(私よりも早い操作!)誰かに連絡をとり始め、そして「15分位したらあっちから小さなムッシューが来るから」と言って去っていった。なんだかあっという間の出来事であっけに取られていたら、そのうち本当に小さいムッシューはやってきた。タンタンのBDに出てくるおとぼけ教授みたいな感じのかなりお年を召した小さなムッシューは、とっても紳士で、ひとつひとつの作品を丁寧に説明して見せてくれた。その後、好きなだけ写真を撮っていいですよ、と私たちにたっぷり時間をくれた。

P4130195いろいろな事で疲れていた最近の私は、見たかったラリックより、ドニより、この神々しいキリストの姿にひどく心を奪われた。ここに来る人々を包み込むように天上で笑みをたたえる彼の姿に、今日ここに来れたことを、そしていろいろな偶然が引き起こしてくれた今日の奇跡を、心から感謝した。

私はキリスト教信者ではないし、これからもあらゆる宗教には興味を持たないと思うけど、こういう心の動きにはいつも素直でありたいな、と思うわけです。

おじいさんの説明でわかったことだけど、この教会の周辺に広がるシテ・ジャルダン(Cité-jardin=いわゆる郊外型ニュータウン)は、当時最新のコンセプトと設備を持って造られ、多くの関係者が見学にやってきたそうだ。ここで生まれ育ったおじいさんは、この地域にも教会にも誇りを持っているようだった。

ありがとう、おじいさん。また必ず来たいと思います。いつでもどうぞ…、と連絡先をもらった。またおじいさんの案内で教会に入れるように、どうか長生きしてくださいね。

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27/04/2008

Maison Louis Carré

P4270092今日はフランス人の姉(のような人)で建築マニアつながりの C とパリ郊外に建築探訪の遠足に出かける。お天気はまずまずだ。

アルヴァ・アアルト(ALVAR AALTO)と言えば、建築を学ぶものなら知らない人はいないくらい有名な20世紀を代表する建築家の1人である。とは言え、作品の多くは彼の出身地であるフィンランドにあり、フランス建築にどっぷりの私にはなかなか縁のない建築家でもあった。

P4270100そのアアルトがフランスに唯一残した作品、Maison Louis Carré (1959年完成)と言うのがあるらしい。数年前まで施主の家族が所有していたらしいのだが、現在はアルヴァ・アアルト協会が買い取り、修復に取り組んでいるとの事。同時に週末のみガイド付きで公開していると言うのだ。それならば行かないわけにはいかない!その上、この作品は建物だけでなく、家具、照明、ドアの取っ手にいたるまで、すべてアアルトがデザインした隠れた名作なのだ。

P4270102パリのモンパルナス駅から Monfort l'Amaury-Méré 駅までは約30分。そこからはタクシーで行くしかない。パリから南西40kmくらいのところだろうか。敷地の入り口から長いアプローチを抜けると建物の全景が見えて来る。ちょうど70年代に、私もこんな形の屋根の白い家に住んでいたので、ちょっと懐かしい感じ。でもここは広大な敷地に建つアアルトの作品。私たち一般人の注文住宅とは訳が違うのだ。さすが建築家がすべて手がけたと言うだけあって、ディテールにも多くのこだわりが見られ、30年~の近代化の中で冷たくなりがちなデザインも、木をたくさん使ったり、カーブを描くことで、温かみのあるものに仕上がっている。日本人の私からすると、そうか?と思うのだけど、アアルトが日本から影響を受けたと言う説明も所々で聞かれた。

P4270118_3公共建築や大型建築を手がけてばかりいると、あまりに尺度が違いすぎて心地よい住宅ってものが作れなくなるような気がするんだけど、やっぱり偉大な建築家に死角はないって事か。有名なアアルト自邸((1935年~36年)やマイレア邸(1938年~39年)のエスプリが、20年経ったここでも同様に生かされているのがすごい。

この住宅の依頼者はルイ・カレと言う有名画廊のオーナー。仕事の関係上、アーティストとの交流も多く、アアルトとも個人的な親交があったようだ。週末ともなると頻繁にパーティが行われていたらしく、広々としたお庭にも人があふれかえっていた…と言うのは、今の静けさからは少し想像が難しい。

P4270132_2ガイドをしてくれる男性は週末ここに泊まりこんでいるそうだ。建築ファンの私たちからするとなんともうらやましい限りだけど、家中を好きなように使えるわけではないから、ま、そんなに楽しくもないか?いくつものアネクドットを織り交ぜながらの説明はとてもわかり安くて、おもしろかった。あ、そうそう、私たちは入場時にまるで手術室に入る時のように、不織布の靴カバーをはかされます(笑)。触るな!当たるな!と言う当然の警告を発する彼の指がす~っとオブジェをなでるのを私は見逃さなかったぞ(特権か?)。

建築家がすべてをトータルコーディネートした邸宅と言うのはいつも大きな感動を与えてくれる。グラスゴーにマッキントッシュのヒル・ハウス、ブリュッセルにオルタのオルタ邸があるように、ここもこれから大勢の人が訪ねてくるんだろうな。パリのギマール邸が、こういう形で保存されなかった事は本当に残念としか言いようがない。なんでこんな歴史的建造物の天国にあって、あんな憂き目にあったのか…。マルロー法がもうあと10年早かったら事態は変わっていたかもしれないのに…。本当に悲しい…。

P4270159 この家の敷地の向かいには欧州統合に尽力した1人、ジャン・モネの自宅がある。こちらは立派な茅葺のいたってフランス的なスタイルである。その上、入場無料!アアルトの方も、こちらも、広い庭園があるので、天気が良い日なら気持ちよく過ごせる。ただこの2軒の家以外何もないので、夏場ならカフェテラスでもやってはいかがでしょう?でないと、あとはフランス人の大好きな”ピクニック”しか飲み食いの道はない!!!

18918409パリに戻り、モンパルナス界隈で C と軽く夕食を済ませた後、私は一人映画館に吸い込まれていった。まだ明るいし、こんなにたくさんの映画館があるモンパルナスにいて、大人しく帰れるわけがない。今夜はちょうど私が到着した週に公開された「Passe Passe」を選ぶ。お気に入りの俳優の1人 Edouard BAER が出てるから…なんだけど、いまいちだったよ、マガリ…。

 

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25/04/2008

16区、再び

今日も天気がいいし暖かい。昨日はすごい通り雨が降ったけど、1日を通して天気は良い方だった。研修旅行のみんなは、寒いまま帰ってしまって本当気の毒…。そうそう、書くのを忘れていたけど、バスクから戻ると私の大まかな風邪の症状は和らぎ、あとは咳が残るだけ。…とは言っても、この咳が厄介なんだけどね…。出だすと止まらないのです。2005年の時もそうだったけど、今や軽い気管支炎状態。何時まで続くことやら…。

今日はフランス・ラングで働く日本人女性Yさんとのランチ。毎年楽しみにしている恒例行事でもある。フランス社会にしっかりと身を置きながら、博士課程で学ぶ彼女は素敵な人生の先輩。私も彼女のようにフランス語を完璧に操れるようになりた~い!と憧れの人でもあります。Yさん、また来年もぜひお付き合いください!

毎年、毎年、母校であるフランス・ラングに足を運びながら思うのは、今ならどのようにフランス語を学ぶことが出来るか…と、いう事。もともと勉強嫌いの私なので、授業をサボることしか考えてなかった当時。大嫌いな本読みや文法、ラボ(ほとんどやん!)、今でも苦手だけど、今ならもっと積極的に学べるような気がする。あの頃は別にフランス語が勉強したくてフランスに行ったわけじゃなかったし、滞在に必要な学生ビザを得るために仕方なく登録した学校だった(当時はワーホリなんてなかったしね)。でも結局、勉強は嫌いでもフランス・ラングは居心地が良くて、楽しくて、気づけば1年半ほどいたんだよね。近い将来、少し長めの滞在をして、またこの母校に戻って来たいな…と思うこともしばしば。1ヶ月でもいいから、今改めてここで学ぶと、また違って見えるのではないかな、フランス語も、学校も、そしてフランス滞在も…。ちょっと簡単なクラスに登録して、発言しまくり、ラテン系をぎゃふんと言わせたい、そんなアホな野望もあったりします(笑)。

P4250030 Yさんと別れたあと、せっかく16区にいるので建築探訪の続きを1人することにした。16区は広い上、私の建築の趣味からも見るべき作品も多い地域だ。もちろん何度も足を運んでいるし、写真も何度も撮ってるけど、それでも何度でも見たい作品が多い。それにいつも新しい発見もある。今日はギマールのメトロの入り口で有名な Porte Dauphine 駅②からお散歩スタート。何度見ても美しい昆虫のようだわ。しっかし誰だ~、またこんな落書きをするのは~~~!でも何と言っても、ギマール作品の最大の災難は、彼の代表作品でもある Castel Béranger (14, rue la Fontaine 16e) の門扉にはめ込まれたプレートが何度も盗まれる事。今ではあきらめモードで、それがない状態がずっと続いている。

P4250049暑い午後、1人とぼとぼとお散歩。すれ違う人もほとんどない16区。パリで唯一のシャトーホテル Saint James Paris を横目に通り過ぎる。あ~こんな所で優雅にお茶でもしたいもんだ、と思って以前問い合わせたら、宿泊客と会員以外はダメ~との事。敷居が高ければ高いほど、興味は募るものです。

P4250052途中マッキ~が合流。なんでもサヴォア邸に行くと言っていたのに、色々あって行けてないそうな(明日に延期)。凱旋門あたりで会って、南下。レオミュール通りにある旧ル・パリジアン・リベレ社(1903年)の革新的な作品で有名なジョルジュ・シェダンヌがその直前に残したアール・ヌーヴォーの巨大建築 Hôtel Mercédès P4250058 (av. Kléber 1902年)や、私にとっては最重要作品の1つ、もはやここに来れば見ずにはいられないオーギュスト・ペレのフランクリン通りの集合住宅 (1903年)などを見ながらトロカデロ周辺をウロウロ。この辺りには、彼自身も住まった集合住宅(51-55, rue Berton 16e)やイエナ駅前にある Conseil Economique et Social など、ペレの重要作品がけっこうある。彼の作品はコンクリートの質が自慢だけど、フランクリン通りの作品はアレクサンドル・ビゴ作、美しい花柄モチーフのタイルで覆われている。もちろんこれがこの作品の見所の1つ。でも最近ビゴ・タイルが退色しているように感じるんだけど、気のせいかな…。

Rimg0052_2最終的に Palais de Tokyo (1937年万博時の東京館、現パリ市立近代美術館)のオープン・テラスに落ち着いた。ここはスケート・ボードにRimg0051 興じる若い人がたくさん集まっている。夕方のこの時間、日陰になってしまうのが残念だけど、今日は暑かったからちょうどいいや。腹へりだったので、やぎチーズとほうれん草のキッシュをペロリ!セルフのわりには、おいしかったです。

夜はSから集合がかかっていたので、バスティーユへ。Sと彼の親友Vが一緒に待っていてくれた。おなかが減ってない私は、おなかが減ってる2人に導かれるまま Café de l'Industrie (16, Rue St Sabin 11e) へ。ここって前に来たときはお店が2つに分かれてたけど、今は1つしかないんだね。でも相変わらずの繁盛振り。喋りまくるフランス人達の声をBGMに、お手ごろ価格でお食事が楽しめる場所。私はSと同じ plat du jour (鶏肉のパルモンティエ)を食べたんだけど、牛肉のタルタルをRimg0058_3 食べてたV君、途中で「これ、まず過ぎる!」と言い出した。私はタルタル食べたことないので、感覚的にわからないんだけど、脂っぽすぎるんだって。そりゃ、いかん!って事で、オーダーを取ってくれたお姉さんを呼び、交換してくれと言ってたけど、もし味自体に問題があるなら、一度にたくさん用意しているからきっと同じ味だ、だから他のを注文しな、だって。まあ、そりゃそうだって事で、私たちが食べたパルモンティエを頼んだけど、今度は品切れ。ついてないね、V君。結局コンフィ・ドゥ・カナルを食べることになった。日本では少々おいしくなくても、みんな我慢して食べるか残すかするだろうけど、フランスでは口に合わなければ交換要求も珍しいことではない。今日はついてないV君が私たちにご馳走してくれました~!(最後までついてない?) その後、何人かの友人が合流して、Barに移動。久々の午前様コースです。

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24/04/2008

建築探訪 quand même

今日は午後からマッキ~と建築探訪をする約束になっていた。そろそろ家を出ようと思った頃、親友のSからSMSが入る。もうすぐモンパルナス駅に到着するからお昼でもどう?だって。インドでの生活に完全にけりをつけて、私と同じ日にフランスに戻ってきた彼。先週の火曜日にいつものメンバー(彼の友人)が集まるからおいでと言われてたけど、風邪がしんどくて残念ながら行けなかった。そしてその翌日から彼は友人の仕事を手伝いに地方に行ってたので、ようやく会えると言うわけだ。マッキ~にも紹介する良い機会だし、3人でランチをすることにした。

約1年ぶりのSはまた少し痩せていた。インドではあまり肉を食べる機会がないので病気にならなくても痩せてしまうのだと言う。マッキ~が到着するのを待ちながら、インドでのいきさつ、なぜ急に引き払うことになったのか…などなど、ざっと話してくれた。まあ c'est la vie って事だ。彼の事だから、ここに落ち着いていられるもいつまで?って感じだけど、とにかく今はすっからかんらしいので、とりあえずは仕事を探すと言っていた。サルコジに変わってから、色々な制度も積極的に見直しがされていて、今までゆるゆるだった失業保険もについても例外ではない。まあ que será, será (フランス語じゃないよ)って事だね。

Sと別れたあと、マッキ~と私は、モンパルナス・タワーが見える道端のベンチに腰掛けて、あったかい太陽の光を浴びながら、1~2時間おしゃべりしてたと思う。こういうゆる~い時間が2人とも好き。下手をすれば日が暮れるまで、2人ここでこうしてしゃべっていそうだった…。

P4240017_2ようやく重い腰をあげて、建築探訪(パリ14区編)、モンパルナス駅南にあるリカルド・ボフィールの作品 les Colonnes からスタート。これ、ちゃんと写真を撮りに来たのは今から16年前くらい???懐かしい!あまり変わってないねえ。私の方が年取った~って感じです(笑)

P4240010今日はそれほど見ごたえのある地域ではなかったんだけど、私にとっての今日一番の収穫は、ずっと前から気になっていた Notre Dame du Travail 教会にようやく行けた事。先ほどの les Colonnes の裏手にある。この教会は当時、この辺りに労働者が多かったという地域性を反映して、鉄の構造体で作られている。労働者へのオマージュだね!また1900年と言う時代もあり、ディテールにアール・ヌーヴォーのエスプリが散りばめられた教会なのである。外観は何の変哲もない、どちらかと言うと地味な教会だけど、通り過ぎては損をします。鉄の構造体が美しい教会は他にも数ヶ所知ってるけど、アール・ヌーヴォーの装飾を持った教会はそれほど多くないはず。ファンは必見!

その後、レンガ装飾の可愛い建築を見つけてときめいたりしながらも、それほどやる気のない私たちは1キロくらいの範囲を何度もウロウロしただけで、休憩。広い14区の見るべきエリアを4つとしたら、1つ終えただけで休憩に突入(笑)。そしてその後、激しい雨に降られて、完全にタイムアップ。私がフランス人の姉と慕うC(同じく建築マニア)とのRDVに向かう時間となったのだった。

私たちがまったりと雨宿りしていたカフェは G.-Perroy広場。Cから仕事が終わったと電話があって、しばらくすると雨もやんだ。約束の場所、ダンフェール・ロシュロール駅までは徒歩で10分くらい。大好きなダゲール(Daguerre)通りを通って、駅に到着。今日はマッキ~に、SもCもついでにダゲール通りも紹介できた。また建築探訪の続きをしようね~と手を振り、Cと私は再びダゲール通りへ。先週の木曜日に会うはずだったのに私の体調不良のせいで延期になってしまっていた。ようやく会えた姉とはこの通りでも話題の Café d'Enfer へ。色々な話をしながらおいしく夕食を頂き、楽しいひと時、そして朗報。今、Cは幸せらしいです!ふふふ。また紹介してね、その人!

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02/06/2007

chez lui

今日も朝方までガサゴソやっていたので、もちろん早くに起きれるわけもなく、午後1時ごろにようやくO君とJussieuで合流。新しくなったパリ大学のポップ空間をかなり見たかった私…でも結局、家を出るのが遅くなったので、ここはO君1人で行くことに…。それほど執着するようなものではなかったと聞いて、安心するような、残念なような…。でもまだちょっと空間に身をおいてみたい…。

Rimg0194今日はまずJussieu駅からすぐのところにある今どきのカフェで、働き者で感じのよいギャルソンのサービスを受けならが、お昼をゆっくりと頂き(O君、3杯ビール飲んだ?)、それからメトロの10号線に乗ってはるばる16区へ。ル・コルビュジエの自宅兼アトリエ(24, rue Nungesser et Coli 16e)を見学するためだ。近くにコルビュジエ財団の入るラ・ロッシュ、ジャンヌレ邸という見学可能な秀作があるけれど、こちらは以前、外観を見ることしかできなかった。内部見学が可能になってからも日時の制限がかなりあったり、予約をしなくてはいけなかったり…と、少しややこしかったのだけど、ここ最近はコルビュジエ財団が管理するようになり、決められた日時には一般公開され予約なしに訪問できるようになったので、今年はぜひ訪れたいと思っていた訳だ。

今日はかなり暑い。ドキドキしながら1階のインターホンを押すと「ウィ」の声。「見学に来ました」と言うと「エレベーターを6階で降りて、次に階段で7階まで来て下さい」と言う声が質の悪いスピーカーから聞こえてきた。7階には同じような地味な扉が3つ。特になんの表示もなく「え?どれ?」と一瞬ドッキリ。そう言えば私はここの平面図さえ見たことがなかった。とりあえず階段を上がってすぐの扉のブザーを押すことにした。「正解!」と思ったら、結局は3つとも彼の家の扉だった。

Rimg0182_1玄関の扉は世界のル・コルビュジエの住まいとしてはあり得ないほど小さくて地味。建築学生らしいアルバイトのお兄さんが笑顔で迎え入れてくれる。まず最初の感想は、狭っ!でもデュプレックスになっているこのアパルトマンの総面積、実は240㎡もある。入って右にはアトリエゾーン、左にはプライベートゾーン。彼の特徴でもある完全な仕切りのない空間構成。アトリエの端には穴倉のような書斎があり、今は何もない整理された空間だけど、何か彼の気配がまだ残っているかのようだった。

眼下にはパリ・サンジェルマンの本拠地であるPARC DES PRINCES がある。その元となった競輪場は1897年には完成していたらしいので、彼もこの風景を見ながら仕事をしていたわけね。

Rimg0168_1

プライベートゾーンは西向き、こちらはもうパリではなく、ブローニュ・ビランクールの閑静な住宅街が広がる。私は西日が大好きなので、西に気持ちの良いベランダがあるこの居住空間は、それだけですでにポイントが高い。左の写真は潔いデザインの浴室周り。階段をつたって上階、建物の最上階でもある8階に上がる。友人の為の寝室と浴室しかなく、あとは屋上テラス。今も誰か寝泊りしているかのようなリアルな石鹸がシャワー室に…。もしかしたら、建築界のVIPならお泊りできるのかも知れない(?)。

ベランダで太陽の光を堪能していると、どこからかすごい歓声が聞こえる。それは300mほどしか離れていないところにあるローラン・ギャロスのメインコートから聞こえていた。コートの上には真上から撮影するカメラがウロウロ。怒とうの歓声は誰に送られていたものなのか…。ちょうど10年前に女子の準々決勝を見に連れて行ってもらったことを思い出した。あの日もじりじりとした暑い1日だった。

充分にインスピレーションを受け、作品に感動しっぱなしのO君とはここでお別れ。今度会うのはたぶん東京。私が今秋仕事で上京したら、美味しいものをご馳走してくれるそうだ。私はこの中途半端な時間をどうしようか迷いながらも32番のバスに乗り込んだ。6時にはLちゃんと約束がある。どうしても行きたかった美術館は近くにあるけどゆっくり見るのは不可能に近い…し、バスは渋滞で、ぜんぜん前に進まない。いつもならそんなに気にしないで居眠りでもするところだけど、今日は時間がないのでトロカデロでメトロに乗り換えて、一気に待ち合わせ場所まで行ってしまおうか…と迷いながらも、気付いたらコメルス界隈で下車していた。なんとなくショップをのぞきながらコメルス通りを下りながら教会の前まで歩く。そこでいつも乗っていた70番のバスに乗って待ち合わせ場所まで行くことにした。今年最後のパリ観光って事で、しっかりとその風景を目に焼き付けておきたかったけど…ね、眠い。

Rimg0198lBHVでLちゃんと出会って、今夜彼女が私のために選んでくれたというシテ島にあるレストランLa Reserve de Quasimodo (4 rue de la Colombe 4e)へゆっくりと歩いていく。レストランはとても小さくて、見落としてしまいそうだけど、歴史のある有名なお店らしい。彼女の幼馴染N君と彼V君も現地で合流。昨秋日本で出会ったメンバーが揃った。私のフォアグラ好きはLちゃんの印象に強く残っているみたいで、以前フランスから送ってきてくれたくらい。メニューにフォアグラがあるのを確認して、今日と明日はフォアグラでしめること決めた!みんなはサラダを頼んでいたけど、それもすごいボリューム。そのサラダにもフォアグラや生ハムが贅沢にのせられていて、こっちの方が良かったかも???と思いつつ、私はmi-cuitのフォアグラを注文、でもいつものフォアグラがやってきた。まあ、美味しいから何でもいい!やっぱりサラダでおなかを大きくしちゃうより、断然こっちの方が良かった!

Rimg0199l次はみんなに習って見たこともないほど大きくカットされたフロマージュの盛り合わせ。1人一皿お願いしようとしたら、サービスのお姉さんがまずは2人で一皿にしておいた方が良い、と言ったそのアドバイスは正解。ヤギのチーズに蜂蜜をかけると美味しいよ、と言うとみんなお姉さんに「蜂蜜ありますかあ?」お姉さんには「あなた、イタリア人じゃないわよね?」と言われてみんな大笑い。こういう食べ方はイタリア人がするらしく、私は南仏の人に教わったので、やっぱりあちらの食文化はとても似てるのね。

Rimg0200lパンもすすむし、これでかなりおなかがいっぱいだけど、みんなデザートを注文するので私もついていきます!みんな結局ソルベの3種盛り。もう幸せの満腹ぷーです。今日はみんなでご馳走してくれるそうだ!「え~そんな~!私いっぱい食べたよ」と動揺して訳のわからない事を口走る私に、みんなは口をそろえて「et alors ?」 昔、そんな名前のドラマ、ありましたね…。その上、V君が食べてたサラダにのっていたcou d'oie (ガチョウの首)を初めて味見をさせてもらって「おいしい~!」と言ったものだから、それまでお土産にプレゼントしてくれた(店内にブティックがある)。みんな、ありがとう!

帰国2日前の夜はまだ終わらない。私はSとバスティーユで会うことになっていたので、みんな一緒に行こう!って事でN君の車で移動。バスティーユは目と鼻の先だけど、週末なので駐車スペースがぜんぜんない!お姉さんや友人と食事をしていた彼と合流できたのは11時を過ぎた頃だった。家に戻ったのは3時前。なんか長い1日だった…。

明日あせらなくても良いように、スーツケース今から詰めます!

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