パステルのご縁
11月初旬、録りためていた旅番組の1つ『大人のヨーロッパ街歩き・アルビ編』を見た。アルビには2度行ったことがあり、街の様子を懐かしく見ていたのだが、今回は初めて聞く”パステル”の話、それが特に興味深かった。
”パステル”と聞くと私は画材しか思いつかなかったが、その原材料になっている植物自体が”パステル”であり、中世には高品質な青色染料として広く使われていたそうだ。アルビを含むフランス南西部では、このパステルの栽培が盛んで、街の発展に大きく貢献したとの事。またパステルは染料として優秀であっただけでなく、薬草としても古代から使われていて、その効能を生かしたコスメティックが最近人気だと番組では紹介していた。
その代表的なブランド『Graine de pastel』の商品紹介を見ながら、次回アルビに行く機会があれば、パステルについてもう少し知りたいなあ…なんて漠然と考えていたのだが、先日知り合ったトゥールーズに住むフランス人女性から頂いた小さな石鹸、なんとそれがここの商品だったのだ。彼女にとれば小さなプレゼントだったかもしれないけど、私の中には番組を見た時からの伏線があり、おそらくすごい喜びようだったと思う。
彼女の家を見に行く約束もしたし、たぶんトゥールーズ~アルビの再訪は、近い将来実現するんじゃないだろうか。
フランスには向日葵、菜の花、そしてミモザなど、記憶に焼き付く黄色い風景がたくさんある。そして夏の暑さと強烈な香りを彷彿とさせるラベンダーの紫に、いつかノルマンディーで見た麻のブルーもあったな。花も色もはかなげなブルー。パステルの畑はどんなだろう。今からその風景を見るのが楽しみでならない。
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