南仏三昧 その② - 5月 mesdames編
le dimanche 27 mai 2012
5月組の皆さんを早朝に見送った昨日、あまり安眠できないまま昼前には始動。せっかくニースにいるのだから、現在開催中のカンヌ映画祭の空気を吸いに、カンヌ(Cannes)へ行くって案もあったし、豊富な美術館を訪れるってのも乙だったんだけど、実際には超現実的なコインランドリーに行くことにした。また1週間新たな旅が始まるしね…。
今まで大して暑くもなかったし、南仏感に乏しかった5月組との旅だったけど、なぜだか昨日から突然夏日!雲一つない快晴、そして気温もどんどん上がって、紫外線がじりじり皮膚にしみこんでいく懐かしい日差し到来だ。日焼けは嫌だけど、やっぱりこれぞ南仏って感じなのです。
ところで今日から始まる旅は、教室の生徒さんとではなく、パリのお友達Aさんのお母さんとそのお友達グループ(全5人)との旅なのだ。1年半前、Aさんのお店で初めて出会ったお母さんとの何気ない会話の中で、今回の旅の同行を求められ、私も大好きな南仏だったので快諾。とは言え、こうして無事に実現すると、なんだかとっても感慨深い!連絡係をつとめてくれたMさんとのメールのやりとりもとても楽しかったし。
お昼過ぎ、ニースの駅で5人をピックアップ。パリから6時間近いTGVでの移動を感じさせないほど、皆さん元気で安心した。このグループとは、訪問地は少し違うけど、5月組との旅を逆に戻っていく感じのルートを行く。私も初めての場所をたくさん仕込んでおいたので、楽しみ~!
まずは著名人が愛したというムージャン(Mougins)へ向かう。フランスには定期的にやってくるお母さん以外は初めてのフランス。今回は1ヶ月の滞在で、そのうちの1週間が私との南仏旅になる。到着後2週間が過ぎ、地方の旅も含め、もうすでに色々な経験をしているとは言え、南仏の絶景はやっぱり特別なはず!
村に到着してすぐに、村の入り口付近にあるレストラン L'amandier で軽く食べることにした私たちは、気持ちの良い上階のテラス席に案内され、しばしその素敵な眺めに見入っていた。そう、これが美しい南仏です!(なのに、こんないまいちな写真しかなくて、すみません!)
大きなイベントのせいで道路は思いのほか混んでいる。ムージャンを出たあと本当はアンティーブ(Antibes)に寄りたかったけど、ガラス工芸で有名なビオット(Biot)に直接向かうことにした。高台にあるビオットのふもとには、地元のメーカーや作家さんが作品を並べるギャラリーがあり、そこでは制作の実演も見られるのだ。でも残念ながら、あまり活気はなかったかな…。その上、ここで急に天気が下り坂。集落はすぐそこだけど、雨が降る中の観光は、皆さんも気が進まないらしく、予定を繰り上げてニースに帰ることになった。
ニースのホテルにチェックインした後(私は連泊中)、雨も止んでいたので早速街に繰り出してみる。さすが観光都市ニースだけあって、日曜日だと言うのに開いている店も少なくない。メイン・ストリート、ジャン・メドゥサン通りに着くや否や、皆さん開いているお店をくまなく訪問。やっぱり女性はみんなショッピングが大好き!私も皆さんの購買意欲につられて、ついお洋服を買ってしまいましたぁ…。あ~、スーツケースには本当に隙間もないのに…。
プロムナード・デ・ザングレを歩き、旧市街へ夕食を求めて歩く。今日は市が立っていたのか、その名残のような露店がまだたくさん残っていた。
今夜はカフェで早めに食事を済ませてお宿へ…。パリで会ったときはまだ若干緊張していた私だったけど、今日から一緒に旅する彼女たちは、本当に楽しい人達で、こうして後ろをついていきながら、打ち解けていくのを感じていた私でした…。
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のんびりとした朝、窓を開けると階下のテラスで朝食をとっているみんなの声が聞こえてきた(私の部屋は日本式の2階)。中には私の母とあまり変わらない年齢の方もあるのに、みんなとにかく元気!スポーツクラブで体を鍛えているからかな?きっと。
今日はまずルノワールが晩年を過ごしたと言うカーニュ・シュール・メール(Cagnes-sur-Mer)へ…と思っていたけど、実際に着いたのは、その高台に位置するオー・ドゥ・カーニュ(Haut de Cagnes)。グリマルディ城を擁する丘からはカーニュ・シュール・メールの街やその先に広がる地中海を見渡すことができて、なんか神戸の北野みたいやな~なんて思ったのは私だけ?窓辺を彩るお花もとてもきれいで、住人の美意識の高さを感じさせる、こじんまりとした魅力的な集落だった。ここはビビビっと来たので、またこちらに来ることがあったらぜひ宿泊してみたい場所。広場に良い感じのホテルもあったし、ぜひ徒歩で下の街にも行ってみたいし、今度はゆっくりと来ないとね。
次に向かったのはヴァンス(Vence)。旧市街は城壁に囲まれていて、私たちはChemin de Sainte Colombe の入り口から中に入っていった。ちょうどお昼時で静まり返った集落内。照りつける太陽がひとけのない街角のあちらこちらにコントラストの強い影を落としている。どこを見ても写真におさめたくなるフォトジェニックなヴァンス!ここも気に入った。
私たちは、雰囲気の良いテラスのある Les Agapes で軽くサラダを頂きながらひと休み。ところで皆さんアルコールがお強い!特にビールが大好きとの事で、毎食「まずはビール!」と注文できるのが、私も楽しいです。ビールが美味しい暑さになって、さらに旅の醍醐味も増すというものですね!?
お昼を食べながら、オープンの14hを待っていたのだけど、今日は残念ながらお休みらしいロザリオ礼拝堂。晩年のマティスが全精力を注ぎ完成させた作品らしい。特にマティスのファンって訳ではないけど、そんな思いのこもった作品は作家に敬意を表して見に行きたいと思ったのだ。通常、月曜日は開いてるらしいけど、今日は祝日にあたるらしい。残念だけど、また今度。これで、またここに戻ってくる理由ができた!
次に立ち寄ったサン・ポール・ドゥ・ヴァンス(St-Paul de Vence)は、ゴルド同様、観光化が進んだ有名な鷹の巣村の1つ。フランスの名優イヴ・モンタンが愛した村と言う点でも知られている。彼の人生の伴侶、シモーヌ・シニョレと出会ったのも、最後の女性となったキャロル・アミエルと、彼女が幼いころに出会っていたのもここだった。
中世からの姿をそのまま残す、確かにとても美しい集落。緑のつたや花々に彩られた風景はにはため息が出るばかりだ。ただ村の入り口から、突き当りまで続く上り坂グランド通りには、モン・サン・ミッシェルやレ・ボー、日本で言うと清水の坂道みたいに、観光客目当てのお店が軒を連ねる。そういう意味では少し残念だけど、よく言えば活気がある。そして、洗練された場所もあったりする。
気になる場所にルレ・エ・シャトーのマークを見つけ、入ってみることに…。そこは、コンパクトだけどゴージャスな南仏の魅力が凝縮された高級ホテル Le St-Paul だった。私たちはサロンで冷たいものを頂きながらひと休み。ここのお部屋は私には少し高すぎて泊まれないけど、エズ同様、いつかお世話になってみたいものです…。
レストランはミシュランの☆を獲得しているらしいけど、お昼は手が届く範囲。次はお食事でもさせてもらおうかな…。
ところで向かいに見える街はなんてとこ???
今日はあともう1ヶ所、スミレの村と呼ばれているトゥーレット・シュール・ルー(Tourrettes-sur-Loup)を訪問。雑誌かテレビで見て最近気になっていた集落の1つ。ここがスミレの村と呼ばれる所以となるスミレの花は残念ながらもう咲いてなかったけど、毎年恒例のスミレ祭りは2月下旬に行われるそうで、スミレやほかの花で飾られた山車が出るカーニバルのようだ。2月って日本では真冬って感じだけど、この辺りはそうでもないのかしら?マントンでもレモン祭りがあったりするしね…。
(→旧市街の案内板は陶器製)
あいにく少し曇ってきたので、思うような写真は撮れなかったけど、私は隅から隅まで歩きつくして大満足。観光客もそれほど多くないし、こじんまりとした可愛らしい雰囲気が、どんぴしゃで気に入った!そして歩きながら食べたスミレのアイスもしっかりとスミレの香りがして美味美味。ラヴェンダー、ローズ同様に日本ではまだあまり味わえないフランスならではのお味でしょうか?
村から見下ろす風景の中に、古いプロヴァンス鉄道の高架橋があった。今は使われてないのかな。何か気になってネットで調べてみたら、こんな古い写真が見つかった。私が撮ったのと逆方向に橋を通して、村を見上げる風景だろうか。なんか嬉しい…。
夜は皆さんのご所望でイタリアン(パスタ+ピッツァ)を食べることになった。旧市街にあるお店 La Favola
は昨夜の散策時にすでにチェック済みとの事で早い時間に行ったけどもうすでに満員。人気があるんだね
~。30~40分待ちだと言う。でも確かに美味しそう!案内を待ちながら、運ばれていくお料理を見ていると、おなかがもーれつに空いてきた。テラス席にようやく着いたときは少し肌寒くなっていたけど、今夜も皆さんビールで乾杯なのです!
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ニースのホテルをチェックアウトし、今日はまずエズ(Eze)に向かった。先週5月組と行ったばかりだけど、せっかくだから皆さんにもぜひ見てほしい。
昨夜に引き続き少しばかり肌寒い朝、高所にあるエズに到着したとき、あたりはまだモヤに包まれていて、前回とはまったく違う雰囲気を見せていた。なんだかとってもミステリアス!
La Chèvre d'Or のテラスカフェがオープンするお昼頃には、このモヤも晴れて、前回同様、美しい地中海ブルーを見ることができた。この絶景とホテルのゴージャスな雰囲気は、皆さんも気に入ってくださった様子で、やっぱりここでもビールで乾杯です!
昼食を頂いて一路アヴィニヨン(Avignon)へ。途中、サービスエリアでの休憩をはさんで、高速道路を3~4時間行く今日は移動日。アヴィニヨンでは観光をする時間は取れなかったけど、お店で必要なものを買ったり、アイスを食べたり、教皇庁やサン・ベネゼ橋をさくっと観て、今夜の宿泊地オランジュ(Orange)へ。
ところで、2006年から南仏での車での移動を担当してくれているアレクサンドル。出会ったころは彼も会社を作ったばかりでそれほど忙しくなかったものの、最近は超VIPの客も増えて、冬のほんの一時期をのぞいては、かなり忙しくしているようだ。今回も5月組との旅には少し来れたものの、今週の旅、そして7月の旅はどうも難しそう。そういう時はもちろん、私たちを路頭に迷わすことなく、ちゃんとした運転手さんを送り込んできてくれるのだけど、昨日から来てくれてるJMがとても良い!アレクサンドルも個人的に信頼をしている人らしく、たぶん60歳くらいの男性。基本的には他の会社で働いている運転手さんだけど、最近はスケジュールが合う時はアレクサンドルの仕事もしているらしい。知識も豊富で、単なる運転手にとどまらず観光ガイドとしての心得もあり、移動中も色々と話をしてくれるので、私も眠くなる時間がないほど。その上、彼の人生や生き方の哲学が面白い。
南仏で生まれ育った彼は料理人だった親の仕事の都合で、南仏からアメリカ、南米でも生活をしたことがあるらしくて、そのせいで英語、スペイン語やポルトガル語も話す。アルゼンチンかブラジル(どっちか忘れた…)では長年フランス語の教師をつとめていたらしく、そこに家を持ち(今は息子が住んでる)、毎年11月から3ヶ月はそこで過ごすんだそうだ。今週の旅はJMがほとんど担当してくれるらしいので、この新しい出会いは、私にとっても嬉しい収穫だった。
今回のメダム(マダム達)との旅は、今までのところ、私も知らない場所を中心に回っている。今夜の宿泊地オランジュもそう。いつも近くをかすめ通っていながら、なかなかやってくることが出来なかった都市、世界遺産、古代劇場で有名。見学は明日するとして、今夜はホテルにチェックインしてJMがすすめてくれたレストラン Au Petit Patio で夕食を取ることにしよう!
車が入りにくい静かな place aux Herbes にある L'Herbier d'Orange は若いご夫婦が経営されているこじんまりしたホテル。私だけなぜか、離れの迷子になりそうに遠い部屋(ちょっと大げさ)。大きな窓をあけると静かな中庭を見下ろすだけ。シンプルだけど快適に過ごせそう。笑顔が素敵なオーナーのお二人!
ディナーはアミューズ、前菜、メイン、フロマージュ、デザートで25ユーロ。やっぱり地方都市はリーズナブル。ボリュームも適当で色々と楽しめてお得感満載!みんなJMのアドバイスに大満足の夜だった。
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le mercredi 30 mai 2012
今日も暑い!午前中は自由行動にしておいたので、ゆっくり起きて、その後さくっと古代劇場を見学した。ホテルからはすぐ近く!TVで何度も見ていた風景だけど、実際にその中に身を置けるのはいつも感動の瞬間です。保存状態の良さでも有名なこの世界遺産は、築2100年、音響効果も抜群らしく、コンサートなどのイベントもよく行われているそうだ。階段状になっている観客席は当然固いので、そういうイベントの時には座布団のレンタル販売などもあるそう!
午後はJMの運転で、最も美しい村の1つル・ポエ・ラヴァル(le Poët-Laval)に向かう。オランジュの街から北に70kmくらいのところだろうか。物知りのJMも知らなかった小さな小さな村だ。
商店もカフェもほとんど何もない村。でもどこを見ても写真におさめたくなるとってもフォトジェニックな村。私も実はそれほど期待して来たわけではなかったけど、思わぬ発見にまたまた嬉しくなってしまった。住民たちのこの村に対する愛情も強く、観光化されることを望まない彼らは、観光バス用の駐車場の整備にはNONを言ったようだ。あまり頻繁には来れない不便な場所にあるけれど、ぜひまたいつか来たい場所になった。とは言え、やっぱりカフェくらいあると嬉しいかも…。
どんどん暑さが増す中、次に向かったのはヴェゾン・ラ・ロメーヌ(Vaison la Romaine)。フランスのポンペイと呼ばれている、大きなローマ遺跡の残る街だ。遺跡の残る下の街と、城の廃墟が残る上の街(旧市街)を分かつウヴェズ川は、下の写真のように普段は水量も多くないのに、1992年に大氾濫して多くの犠牲者を出した事でも知られている。川沿いの地域は家がすっかり建て替えられて、今は活気を取り戻してはいるものの、地域の人には悲しい記憶として今も深い傷を残しているらしい。
でも観光客にはなかなか魅力的な街だ。下の街ではショッピングが楽しめて、高台に登れば、静かな中世の村の雰囲気や絶景を見渡せる。ある程度大きな街なので、隅から隅まで味わい尽くすには泊まりで来た方が良いと思うけど、前回ここに来た2年前は短い滞在時間ながら割と歩けた方かな。でも今回は皆さん、暑さのせいで若干弱り気味…。下の街でアイスクリームを食べただけで、歩きでしか行けない上の街はあきらめることになった。見た目の魅力は上の街に凝縮されているので、それを見てもらえないのはちょっと残念だった。今回のリベンジもかねて、またゆっくり再訪したいと思います!
その後は、皆さん少しお疲れのようなので、最も美しい村の1つセギュレ(seguret)を近くに見ながら、直接オランジュの街に戻ることにした。確かに今日の暑さは格別かも。ホテルの部屋には幸いエアコンがついていたので、がんがんつけまくって涼をとる。
今夜のレストランはホテルの人におすすめのところ(でもホテルの近くと言う条件付き!)を予約してもらっておいた。ホテルからほんの20mくらいのところにある Le Forum では、アミューズ、前菜、メイン、デザートで29ユーロ。昨日に引き続き、コスパの良さも嬉しいけど、特に前菜のリゾットとデザートの美味しさが心に残った。ちなみに写真の前菜はイカと古代小麦(エポートル)のリゾット(ラングスティン風味)。
エアコンがあるってやっぱり幸せ~。もちろんエアコンいらずの涼しい気候が一番すきだけど…。
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午前中はそれぞれのんびり過ごしてホテルをチェックアウト。今日はまた私の大好きなリュベロンに入って行く。
まず向かったのは最も美しい村の1つルシヨン(Roussillon)。今日も快晴、そしてめちゃくちゃ暑い!そのせいで、皆さんあまり元気はつらつ!って感じではなさそうだったけど、幸い村では市が立っていて、少しは元気が出たみたい。ショッピングは皆さんにとって最高のカンフル剤のようです!蜂蜜を色々と試してみたり、プロヴァンス柄のナプキンや、今すぐ着れそうなお洋服など、皆さんそれぞれが何かを買っていた。
ショッピング後はここで軽くランチを済ませて、次は私の大好きなボニウ(Bonnieux)に案内する予定だったけど、プログラム変更!あまりの暑さに皆さんお疲れの様子。今夜の宿泊地ゴルド(Gordes)に直接向かうことになった。ゴルドの定宿 (Mas de la Beaume)では何もしなくても幸せだし、暑さを避けて、そこでのんびり過ごすのも良いかもです!
お宿到着前に、ゴルドの絶景ポイントに寄ると今日はサイクリストの先客が陣取っていた。私たちも負けずに記念撮影。
1週間ぶりのウェンディに挨拶をして、チェックイン。南仏らしいインテリアのお部屋でのんびりと休憩していただいて…あ、でもメダム(マダム達)はプールにも飛び込んでおられたようです!結局、このプールも元気復活を助けたみたい。皆さん、スポーツクラブのお友達らしいので、普段からプールは大好きなんですねぇ~。ここには何度もいろんな人とやってきたけど、実際にプールに飛び込まれた方々はメダムが初めてでした!
ところで、1年半前の冬にここに来た時、建設中だった(もちろん手作り)離れのお部屋が見事に完成していた。先週は結局タイミングが合わず見学のチャンスを逃したけど、今日は次のお客さんが来る前にささっと見学出来た。とても洗練された雰囲気の素敵なインテリア、圧倒的に広くて、でもピジョニエやフェリシーと同じ180ユーロのスイート。私1人には高すぎるけど、いつか家族と来る時があれば是非泊まってみた~い。
それにしても暑すぎる…。マックス(ここの猫)も、いつ見ても日陰でぐったり。わかるよ、マックス…。でも5月組と来たときにはなかった日差しが、どこもかしこも美しく見せてくれてるのは本当。やっぱりこうじゃないと写真を撮る気がおきない。
皆さん、プールの後は素敵におめかしして夕方のお散歩…と、言ってもこちらは夕方の日差しが一番きついんだけど…。
ゴルドの村でお店をのぞいたり、アイスクリームを食べたり、スーパーに寄ったり、暑いながらも少し動いておなかを空かせてから帰宅。今日はほとんど動いてないものね。
今夜はお宿での table d'hôteなのだ。いつものようにアペリティフを頂きながらのアミューズはハムを巻いたフレッシュ・フロマージュ。そして前菜はグリーンアスパラ、これはなんて言えばいいの?タマゴのそぼろ添え?メインは牛肉のソテー、デザートはフルーツ添えのガトー・オ・ショコラと続いた。今日も私は大満足。
今夜のご飯を作ってくれたミゲルを皆さんにも紹介したかったけど、先週怪我した顔がまだかなりひどい状態らしく、遠慮しておくって。先週、アレクサンドルが来たとき、ちらっとすれ違ったらしいけど、確かにびっくりしていた。ソファから、どういう風にかしらないけど、顔面から落ちたそうだ。ちょっと想像がつかない。この家は床が全部石だから、顔から落ちたら、かなり危険は危険だよね。鼻、折れなかったのかな。
さあ、満腹、幸せな気分で眠りに落ちていくことにします。今回のお部屋は ラダシエール。
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Mas de la Beaume おなじみの朝食をゆっくりと頂いた後は、当初の予定を変更して、涼を求め水辺に行くことにした。5月組とも訪れたフォンテーヌ・ドゥ・ヴォクリューズ(fontaine de vaucluse)、今日は信じられなほどに快晴です。(私のせいではないけれど…)5月組の皆さん、ごめんなさい!
今日はお天気も良いので、前回と違って私も歩く気まんまんです!元気なRさんを伴って一番奥の洞窟、ヴォクリューズの泉まで久しぶりに行ってみた。片道10分程度の水辺のお散歩は木陰もあってとっても快適。他の皆さんは、水辺のベンチに座ってのんびり私たちを待っていてくれた。
ここにはもう何度か来ているけど、実は洞窟までの道(フォンテーヌ通り)以外をゆっくり歩いたことがない。もちろんこの清流が一番の見どころなので、他には何もなさそうだけど、一度は全部歩きつくしてみたいものです。やっぱりどの村もそうだけど、泊まりがけで来ないと、味わい尽くすってのは難しい。お宿もあるみたいなので、いつかまたゆっくり来ま~す。
次に向かうのは レ・ボー・ドゥ・プロヴァンス(les Baux-de-Provence)。ここも最も美しい村の1つとしておなじみの場所です。
まずは村全体を見渡せる絶景ポイントに寄ってもらう。ここは長年の風雨による浸食が作り上げた自然の造形が素晴らしい場所。脅威さえ感じるプロヴァンスの大自然を身近に感じることが出来る。ミストラルが吹くとき、強い風があちらこちらに当たって、人が話しているように聞こえる現象も起きるんだそうだ。
JMは幼い頃この村に住んでいたらしく、この周辺の道は「目をつぶっていても運転できるよ!」だって。う~ん、それは怖いから試したくないけど、景色の良い昔からある道を行ってもらう。新しい良い車道が整備された今、こういう小さな道はサイクリスト専用の遊び場と化している。暑いとは言え、気候が良い時期なので、どこに行ってもプロヴァンスはサイクリストであふれているんです。私たちは冷房の効いた車で一気にぶ~んだけどね。
プロヴァンスの名家だったレ・ボー家が途絶えて早6世紀。彼らの城の廃墟がこの村のてっぺんに残っているだけで、昔の面影はほとんどない…と思う。だってこの村の中には観光客目当てのお店がいっぱい!この村はプロヴァンスでも1、 2 位を争う観光客に人気の場所。ブティックの数ではゴルドの比ではない。観光客の数にはいつもうんざりだけど、それでも続く本物の石畳、歴史を感じる石壁は、村の根底にある廃墟感と共に、何とも言えない魅力を放っている。
メダムはブティックでお洋服を色々と試着。皆さん、私なんかよりずっとスタイルがいいので、何を着ても良く似合うのです!私もお洋服を見るのは大好きなので、皆さんと一緒になって、あれが良いとか、これが良いとか…ファッションショーを十分に楽しんだ所で、ゴルドに戻る事にした。今夜は私たちの最後の晩餐なのです。
メンバーのMさんとRさんは、ゴルドの高級ホテル la Bastide de Gordes 内にある SPA sisley でRDV。私もここのサロンでしばし休憩。2人を待ちながら絵はがきなんぞをしたためてみた。
予定時間より早く戻ってきた2人。聞いてみると、Rさんは満足のサービスだったらしいのだけど、Mさんを担当している人は、態度も悪く、ぜんぜん良くなかったとの事。いずれにしても予定時間より早く戻ってくるっておかしな話なので、無駄とは思いつつ、ホテルのレセプションに不満の意を伝えておいた。
ここのホテル、高級な割に、時々残念な点もあったりするんだよね…。私も2000年に滞在したとき、水がまったく使えなかったのに、翌朝、普通に正規料金を請求された事があった。こちらが水が使えなかった不満を口にするまでは、割引もしようとしなかったのは、嫌な思い出の1つです…。もちろん良い事もたくさんあるので、毎年来てる訳だけど…。
さあ、最後の晩餐はこの高級ホテルのレストランで頂きます。早めの時間を予約していたので、私たちが一番乗り。こんな素敵な空間を独占できるってなんだか幸せです。西日が強くなってきた時間で、テーブルウエアがキラキラと輝いてとてもきれい。
皆さん、いつものようにまずはビールで乾杯!アミューズ、前菜、メイン、フロマージュ、デザートの5品、メニューはこの1つだけ(あとはアラカルトのみ)。ボリュームもちょうど良くて、お料理もテンポよく出てくるので、満腹感で苦しむことはありません(笑)。何より+このゴージャスな雰囲気を味わえるので、ここはやっぱり外せない場所の1つです。
明日はパリに戻ります。ワイワイ歩けるのもこれで終わりかと思うと、なんだかしんみりしてしまいます…。
余談:深夜2h頃、ごそごそと用事をしていた私は壁に小さな物体を見つけた。サイズこそ小さいものの、形はサソリそのもの。見なかったことにしてしばらく目を離したら、なんといなくなっている(当たり前か)。やっぱり生きてるんだ=動くんだ=寝てる間に落ちてきたら怖い!と思い、退治することに。前にリュベロンの専門的なガイドブックでもサソリの図を見た記憶があるし、暑く乾いた土地なので、やっぱりサソリはいるのね。もちろん一般的なサソリのような猛毒を持つものとは違うかもしれないけど、それでも日本のムカデみたいな感じ???とにかく生まれて初めて見たベビーサソリ。やっぱり怖かった~!
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ゴルドのお宿は11hに部屋をでなくてはならない。いつも通り、山盛りの朝食を頂いた後は、荷物をまとめてチェックアウト。いつもならとってもしみじみしてしまう瞬間だけど、今年はあと1回ここに戻ってこられるので、大丈夫!
今日も抜けるような青空のもと、近くにあるセナンク修道院を見て、午後早めのTGVでパリに戻る。皆さんとパリまでご一緒した後、今夜、私は1人、知り合いが住むアングレム(Angoulême)に向かう。それまでAさんのお宅で旅の話なんかをしながら、ゆっくりさせてもらった。
思えば1年半前、今回の旅の話はここ(パリのAさんち)から始まった。人との出会いと言うのは本当に不思議だ。5人の楽しいメダムとの旅は、私にとっても忘れられない思い出の1つになりました。どうもありがとうございました!
Aさんのお母さん以外は、フランスが初めての方ばかり。それも1ヵ月という思い切ったプラン。そのうちの大切な1週間を私の大好きな南仏でご一緒できた事、光栄に思います。またいつかどこかで会えますよね!!!その時を楽しみに… A bientôt !!!
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