à la recherche du temps perdu
震災以来、なかなか愉快な気分にはなれず、TVでニュースや被災者の方々の話を聞くたびに泣いてばかりの日々だった。仕事も健康もあまりいい状況ではなく、なんとなく、ただなんとなく、そんな風に過ぎてしまった3月。
その間、40人近くのフランス人の友人、知り合いが何度も色々なお見舞いのメールを送ってくれた。1人1人に、私の言葉で状況を説明し、被災者への寄付のお願いをし、周りの人にもそれを呼びかけてほしいと伝えた。彼らは真摯にそれに応えてくれた。遠く離れた日本の事を思ってくれる心、本当にありがたい事だった。
まったく知らないフランス人からも共通の知人を通じて連絡が入り、陸前高田市に住む友人の安否を確かめてほしいと頼まれた。海辺にあるその人の家は絶望的だったけれど、どうやら生きているらしいと言う事がわかり、それを伝えた数週間後、本人と連絡が取れたと感謝のメールが届いた。生きていてくれて本当によかった。
4月になっても気分はあまり晴れなかったけれど、それでも桜は咲いていた。例年の通り、美しい花を咲かせていた。母の庭のチューリップもきれいな花を咲かせている。
あの日からもうすぐ49日。被災者の人達も前を向いて歩きだそうとしている今、私も心の喪章をそろそろはずそうと思う。直接被災していない人々の心にも大きな影を落とした今回の出来事、一生心から消えることはないだろうけど、だからこそ毎日を精いっぱい楽しく生きなければいけないのだと改めて思う。来年、また必ず元気にフランスに行くこと。今はそれを楽しみに私も前向きに生活をしたい…。
パートナーが安くなっていたホームベーカリーを買ってきてくれた。場所を取るから絶対にいらないと言っていた私だけど、あるとそれなりに嬉しくてさっそく焼いてみた。誰にでも苦労なくきれいなパンが焼けるから、お料理上手になったような錯覚を覚えるわね…。また危険な炭水化物生活が始まりそう。
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