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26/06/2010

汚れ犬との再会

今日はまた格段に暑い。いやがらせか!と思うくらい。もう本当にいい加減にしてほしい。性格悪くなりそう…。

P6290162今日はまず…木曜日の夜に到着したMiさんとTさんが、レピュブリックのお宿(2泊のみ)からマレ地区のお宿(3泊)へとお引越しするので、ちょいとお手伝い。大きなスーツケースを持っているので、タクシーでの移動を希望していた2人。迎えに行くと、タクシーの予約はしていないと言う。せっかくタクシーで行くならドア・トゥー・ドアかと思ってたのに、広いレピュブリック広場のどこにタクシー乗り場があるか、私は知らないよ~~~!

しばらく右往左往して、なんとか流しのタクシーを捕まえて、お祭り騒ぎのマレ地区に乗りこむ。今日はゲイ・プライド(gay pride)の日なので、マレ地区の皆さんは随分活気づいてます。

チェックインしたのは、Miさんに頼まれて探したちょっとリッチなホテル"Le Bourg Tibourg"(19, rue du bourg-tibourg 4e)。我が家の近くでって事だったので、人気の高いマレ地区を選んでみた。HPの可愛らしい雰囲気とは違って、インテリアはモダン・ゴシック?とでも言ったらいいのか、中世の濃い感じ。(中庭だけ見てると娼家っぽい?)部屋も思ったより狭かったけど、何が良いってエアコンがきいてて涼し~~~。それが一番ここを立ち去り難い理由だったりして。が、意を決してまた酷暑の街へ再び…。

P6260100その後、マレ地区の行きつけのサロン・ド・テ Le Loir dans la Théière (3, rue des Rosiers 4e)でMiさん達とブランチ。キッシュだけでやめておくつもりが、つい食後のデザートに心が奪われてしまった。ここのデザート、とにかくカットがでかいのだ。ぜったい2人分はゆうにある。その事を知らずに頼むと初めての人はたいがいビックリしてしまうので、Miさん達には「2人で分けた方がいいよ~」なんて言いつつ、私はがっつり1人で1ヶ頼んでしまった。マスカルポーネに赤い果実のソースがかかったケーキは、意外とあっさりしていて、するりと完食。

P6260102_2ところがMiさんとTさんは、せっかく頼んだレモンタルトのメレンゲ、1口食べてギブアップ。とにかく2人には甘すぎたようだ。残念でした…。ほとんど手つかずのお菓子がなんだか寂しそう(⇒)。

お会計を済ませて席を立った時、隣のテーブルの女性が「ねえ、どうしてそれ食べないの?」と聞いてきた。「う~ん、彼女たちには甘すぎるんだって」「そうなの。美味しそうなのにね」だって。実は彼女、いらないなら、ちょうだいって言いたかったんじゃないよね?

お店を出て、2人とは解散。私は久しぶりにゲイ・プライドのパレードも見たかったんだけど、16時からモンパルナスで私の好きな俳優マチュー・アマルリックのイベントがあったので、そちらに急いだ。バスは待ってもパレードのせいで来そうにないし、気が進まないけどメトロに乗るしかなさそう。この暑さとバスの不通で1号線も4号線もいやって言うほど混んでいた。

ようやく到着したモンパルナス・フナック。店の前でなんとなく気配を感じたのか、振り返るとマチュー・アマルリック本人と誰か、スタッフかな?彼はバイクで来たみたいで手にはヘルメットを持っていた。それにしても自分でもびっくりするくらい、イベントの前に会場前でよく会うんだな、こんな風に…私が会いに来た人に…。

19457486_jpgr_160_214b_1_cfd7e1f__2今日のイベントは彼の4つ目の長編監督作品 "TOURNEE" の宣伝。なんと彼、先日行われたカンヌ映画祭で監督賞を受賞してしまったのだ!もともと映画の制作側に興味があった彼も1996年にアルノー・デプレシャンの映画に主演してからは、俳優としてひっぱりだこだった。時々、なんで???と思うような謎の映画(映画的な価値を見いだせない)に出てることもあるけど、すべては監督業への金策だったのかしら?と、思うくらいに最近の彼は精力的に俳優業をこなしていた。とにかく、彼の知的で穏やかなものの言い方には時々イライラっとすることもあるんだけど、それが同時に彼の魅力でもあるんだよなぁ(女心は複雑なのです)。

小さな会場だけど、やっぱり映画の評判のせいか、いつものイベントよりは人が集まっている。ぎりぎりに到着した私は、イスなし、立ちっぱなしの遠距離だった。ついてない…。とは言うものの、こういうシネアストとの時間は私にとってはパリならではのプレゼント。私の限られた滞在期間の間に、好きな俳優さんの話が直接聞ける機会があるだけで、ラッキーとしか言いようがない。

P6260111_2で、今日の私の精いっぱいの写真はこれ(⇒)。情けない…。

ずっと昔、やっぱりこのフナックで、彼の主演映画、オリヴィエ・アサイアス監督の"Fin août, début septembre"の宣伝イベントがあった。その時マチュー・アマルリックを初めて生で見たわけだけど、その時の彼は何日シャワー浴びてないねん!って感じにくたびれていた。そこで隣にいたパートナーがつけたあだ名が”汚れ犬(けん)”。以来私たちの間では彼は”汚れ犬(けん)”で通っている。

でももう彼は単なる”汚れ犬(けん)”ではなくって、これから世界に知られる名監督になって行くのかも…。寂しいような、楽しみなような…。

夜はSと落ち合って散歩してリュクサンブール公園でくつろいだ後、彼のいとことそのお嫁さん(なんと日本人女性)と合流。オペラ界隈にある韓国料理屋さんJanTchi (6, rue Thérèse, 1e) に連れて行ってもらった。正確にはなんと発音するのか知らないけど、パリに住む韓国人や日本人の間でも評判の店らしい。色々つまみ食いしたけど、どれも美味しかった。基本、フランス料理の毎日なので、たまにはこういうアジア料理は嬉しいわね。数日後にはもう日本だけど…。

食後はSに連れられて、彼の友人デオと3人で10区のchez Jeannette でおしゃべり。ここも比較的よく来る場所。昔はひなびたおやじカフェで、近くに住むMag.の出勤前の行きつけカフェだったのに、数年前にオーナーが変わったようで、名前と装飾だけ残して店の雰囲気は完全に変わってしまった。でもまあ異国情緒ただようこの Faubourg Saint-Denis通りの中にあっては、今でも私にとっては入りやすい店の1つ。

デオはドイツ語も自由に操るアフリカ系フランス人。語学を生かしてドイツ系の企業で仕事をしているそうだ。面白い人だったので、話が盛り上がり、久しぶりに午前様。疲れました。またいつか会えるといいんだけど…。9978歩、やっぱり話してばかりだと歩数は伸びない。

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