穏やかな休暇
アングレム(Angoulême)のC&JBの家では、以前息子さんが使っていた2階にあるお部屋を使わせてもらっている。部屋の前には吹き抜けのある趣味の居間、私がいる間はめったに誰も上がってこないし、殆ど2階は貸切状態。寝室の横には専用のトイレとシャワー室もあり、まるで我が家のように寛げる。
フランス人のおうちに良く招待して頂くけれど、やっぱり親しき仲にも礼儀ありなので、おうちに泊まらせて頂くことは嬉しいながらも緊張してしまう。専用のトイレとシャワー室があるところは殆どなくて、主寝室の隣にあったりすると、もうトイレの水を流すこともはばかるほど、田舎の夜は早くて静か。シャワーの音もできるだけ静かに…なんて気になってしまう。だからこういう風に完全に隔離されていると、昨日の庭のお昼寝に引き続き、本当のびのびできるわ~。
と、言うことで夜のうちにシャワーも済ませさっぱりした後、目覚ましのセッティングもしないまま、握り締めて深い眠りに落ちてしまっていた私。でも何の音もない、しっかりしたベッドでの快眠の後は、きっちり6時間後にすがすがしい目覚め。
のんびりとお庭で朝食を取ったあと、街の朝市のあるレ・アール(Les Halles)へ。今日のお昼の食材を買い求める。田舎の生活では”食べる”と言うことはとても大切な時間なんだ感じる。それでも最近はどこの先進国もどこの街も同じように、巨大ショッピングセンターの台頭で、こうした昔ながらのマルシェや個人商店はみな大変そうだ。
規模は縮小しつつあると言っても、やっぱりC&JBは市で買うのが好きらしい。今日はお昼のメインとしてこのお魚(高級魚ですが名前忘れた)をクール・ブイヨンで静かに火を通す。本当に色々な食材があり、金柑や椎茸なんかもあった。フロマージュは私がロックフォール大好きと言うことで、彼らの一番のおすすめ La Petite Cave de Gabriel COULET を購入。
お買い物が済んだ後は、街で一番印象的な建築物、サン・ピエール大聖堂(La Cathédrale St Pierre)を見に行く。 ビザンチン様式の珍しいカテドラルで鐘の塔はなんと59m!5世紀に最初の教会ができ、今の形になったのは12世紀初頭と言う、歴史的にもスタイル的にも価値のある大聖堂なのです。
いったん家に戻ってCが食事の支度をしてくれている間に、JBが彼の大好きなショコラティエ Letuffe (1873年創業の老舗)のアトリエがある近くの村 トロワ・パリス(Trois-Palis)へ連れて行ってくれた。ここには12世紀の美しいロマネスク様式の有名な教会があって、小さいけれど訪れる人は絶えないとの事。
Letuffe では「好きなものを選びなさい」と、お土産をたくさん買ってくれて、なんだかおじいちゃんに連れられたちっちゃな女の子みたいな気分になりました(笑)
道中とけないかな~?なんて心配してたら、「おいしいから電車の中でなくなるよ」って…。確かにオランジェットには目がないけど、さすがに全部はいっぺんに食べられませんょ~(笑)
さてさてお昼の食卓、前菜はボイルした海老と、野生のスモーク・サーモン。脂ののったサーモンも好きだけど、やっぱりたくさんは食べられない。その点、この天然物は身が引き締まっていて、上品なうまみがあり、たくさん食べても気持ち悪くならない。今ではあまり手に入らない貴重品との事。
朝市で買い求めたお魚さんはいい感じに火が入り、身がほくほく。Cお手製のマヨネーズがまたおいしくて、このお魚にもとてもマッチ。もう何もかも美味しくて、調子に乗って食べすぎ。この時点でおなかいっぱい。
フロマージュは引き続きたくさん並んでたけど、もうおなかいっぱいなので、私は絶品のロックフォールだけ頂いた。あ~、今年はロックフォールをはじめ、ブルーへの愛情が復活。帰国したらブルーチーズの料理をたくさん作りたい!
食後、普段私とあまり話をしないJBがたくさん色々な話を聞かせてくれた。なんか一気に距離が縮まったみたいで嬉しい。彼の大好きな昔のレコードを聞かせてくれたり、結婚式の写真も見せてもらったし、今度はここへ行こうなんて、次回の滞在の話になったり、1泊2日の短い時間だったけど、ここへ来て本当に良かったと思う。
定期的に日本にやって来る2人なので、お別れの寂しさはあまりないけど、嬉しさと感謝で心はいっぱい。もちろんおなかもいっぱい!また2年後にはゆっくり遊びに来させてください。電車の窓から見えなくなるまで手をふりながら、どうもありがとう…。
パリの駅にはMag.が迎えに来てくれた。そこから一緒にセーヌ川沿いの夜散歩。良いお天気につられてか、すごい人出です。
今日の歩数:11994
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