ブルジョワジーの秘かな愉しみ
そんなタイトルのルイス・ブニュエル監督の映画がありました。
ぜんぜん関係ないんだけど、昨日の日中は外出しそびれてしまった。前夜、天気が悪いという予報だったので、cité de l'architecture et du patromoine に行こうと予定を立ててたものの、起きてみると晴れ。晴れている間に暗い美術館に行くのはどうも好きではなく、C が絶対に晴れている日に建築鑑賞に行くべきと言ってた musée du quai Branly はと言うと月曜閉館。それならぶらぶら建築探訪に行こうか…と、色々考えながら、南仏旅行を前に洗濯したり、家の掃除や片付けなんかをして過ごすことに。最終的には大型モノプリまで、日本に送る食料品やお土産の買出しに出かけていた。我ながら「なぜ~」と思いつつも、これから南仏、ノルマンディーに行くことや、これらを郵便局から発送する事を考えると、確かにこれもタイムリミットだった。
エコバッグがちぎれそうなくらいの荷物を一旦自宅へ持ち帰り、あっという間に ryonちゃんとのdîner の約束の時間。教室の生徒さんでもある彼女はお友達と一緒に数日前からフランス入りしている。今年は南仏とパリというプログラムだ。楽しい旅の話(ハプニングとか?)を聞きながら、お食事したのは最近日本の雑誌でもよく紹介されている老舗 GALLOPIN (40, rue Notre Dame des Victoires 2e)。アール・ヌーヴォー巡礼者の私としてはいつかは行かねばならないお店だったし、評判も良い。地元の人にも人気のブラッスリーって事で期待してたけど、お店の質としてはそこそこってとこだろうか。私の気に入らなかった事は3つ。この寒い季節、レストランの室内でしつこく私たちにアタックを仕掛けてくる虫が飛んでいた事、ステンドグラスを照らす照明がジ~~~~とうるさい不愉快な音を立てていた事、そして大音量のBGMの選曲がまったくいけてなかった事…かな。
ま、何事も経験って事で、気を取り直してセレブ系女子とはオペラの高級カフェ café de la paix へ。雨降る寒い夜に暖かいココアでも飲みながら、ギャロパンのまったく可愛くない値段の庶民派料理とアメリカンな音楽は、もはや忘却のかなた…。
で、今日は夕べからの雨が続いている。RDVが続く今日、まずはC とランチ、彼女の職場があるベルシーに向かう。今年C とはあまりゆっくり時間が持てなかった。前半は私の方の研修旅行の予定がつまっていたり、その上私も調子が悪かったり、そして後半はC がクロアチアへヴァカンスへ。彼女の出発は週末だけど、私は明日南仏に発つので、入れ違いになる。今年はあまり一緒に何も出来なかったね…と、お気に入りのチェーン LINA'S で語る。
それにしても何をしても最近のユーロ高は気になる。今日はC が出してくれたけど、もともと少し高めのLINA'Sとは言え、サーモンのペラリとしたサンドイッチとチーズケーキ、ペットボトルの水だけで11€ 80。それが今はなんと約2000円なのだ。ここはモスみたいなこだわりがあるとは言っても、やっぱりファーストフード店でしかない。
ものの価値としては1€ =100円くらいがベストだと思う。フランスでもユーロ転向以来、便乗値上げが相次ぎ社会問題となっていたけど、もともと外食の高い国でもある。だから常に日本で1000円くらいの価値のものを1200~1500円くらいで食べている感覚ではあったけど、それを今は2倍の2000円払わないと食べられないのだから旅行者にはつらいご時勢である。2005年には旅行の準備中120円で予算を組んでいたものがだいたい130円くらいになり、2006年には140円が150円に、2007年には160円が170円に。この調子だと今年は180円になるのか…と、懸念したけど、それはようやく上げどまり。とは言え、160円台が続く事は、バランス的には異常事態、90円だった時代を知っている私としては、納得のいかない日々が続くわ…。
そうそう、重要な出来事。食事の後、近くのカフェでC のダーリンに会う。仕事以外の時間はここにいることが多いのよ、と近くのカフェに連れて行ってくれた。ジャック・デュトロンのような雰囲気の背の高い人。C は昼休みのあと立て続けに会議が入ってたので、あまりゆっくり話は出来なかったけど、また来年ね!と、ジャック・デュトロンに手を振り、その後C にも1年分のビズを。2人はまだ知り合ったばかりだけど、うまく行くといいね…。
夕方にはS の集合がかかっていたので、夕べ食事をしたばかりの Bourse 駅へ。駅前はマルシェがたっていて、ちょうど片づけが始まった頃だった。しばらく待っていると「向こうで待ってて見えなかった!」とS がJDを伴って現れた。JD !!! 普段はリヨンに住み、営業の仕事でフランス中を車で旅している彼はS のオーストラリア時代の親友。JDともこうして1年に1度でも定期的に会えるってのは嬉しい限り。元気そうに仕事に励んでいて何よりだ。
そして今夜はブルジョワジーのお宅へお呼ばれ。住所は控えてなかったけど、去年一度行ったのでやはりヴィジュアルで覚えていた。ここだろうと思い電話をすると、RDCに住む彼らのちょうど目の前の窓が開いた。去年はかなり緊張しながら夕食をともにしたけど、今年は超リラ~ックス。去年の秋、一緒に旅した懐かしいメンバー5人が集まり、おしゃべりを楽しみながら、ご馳走をいただく。今夜のメインはオイル・フォンデュ。赤みの上等なお肉を軽く油に通し、ディップやソースをつけて食べる。おいし~~~。ただうかうかしてるとすぐに真っ黒になっちゃいます。
来週からアメリカに旅に出る彼らとも、今年はこれで最後。また来年会えるといいな。今日はすっかり午前様。数時間後にせまった南仏行きの旅の準備、今からします!
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