16区、再び
今日も天気がいいし暖かい。昨日はすごい通り雨が降ったけど、1日を通して天気は良い方だった。研修旅行のみんなは、寒いまま帰ってしまって本当気の毒…。そうそう、書くのを忘れていたけど、バスクから戻ると私の大まかな風邪の症状は和らぎ、あとは咳が残るだけ。…とは言っても、この咳が厄介なんだけどね…。出だすと止まらないのです。2005年の時もそうだったけど、今や軽い気管支炎状態。何時まで続くことやら…。
今日はフランス・ラングで働く日本人女性Yさんとのランチ。毎年楽しみにしている恒例行事でもある。フランス社会にしっかりと身を置きながら、博士課程で学ぶ彼女は素敵な人生の先輩。私も彼女のようにフランス語を完璧に操れるようになりた~い!と憧れの人でもあります。Yさん、また来年もぜひお付き合いください!
毎年、毎年、母校であるフランス・ラングに足を運びながら思うのは、今ならどのようにフランス語を学ぶことが出来るか…と、いう事。もともと勉強嫌いの私なので、授業をサボることしか考えてなかった当時。大嫌いな本読みや文法、ラボ(ほとんどやん!)、今でも苦手だけど、今ならもっと積極的に学べるような気がする。あの頃は別にフランス語が勉強したくてフランスに行ったわけじゃなかったし、滞在に必要な学生ビザを得るために仕方なく登録した学校だった(当時はワーホリなんてなかったしね)。でも結局、勉強は嫌いでもフランス・ラングは居心地が良くて、楽しくて、気づけば1年半ほどいたんだよね。近い将来、少し長めの滞在をして、またこの母校に戻って来たいな…と思うこともしばしば。1ヶ月でもいいから、今改めてここで学ぶと、また違って見えるのではないかな、フランス語も、学校も、そしてフランス滞在も…。ちょっと簡単なクラスに登録して、発言しまくり、ラテン系をぎゃふんと言わせたい、そんなアホな野望もあったりします(笑)。
Yさんと別れたあと、せっかく16区にいるので建築探訪の続きを1人することにした。16区は広い上、私の建築の趣味からも見るべき作品も多い地域だ。もちろん何度も足を運んでいるし、写真も何度も撮ってるけど、それでも何度でも見たい作品が多い。それにいつも新しい発見もある。今日はギマールのメトロの入り口で有名な Porte Dauphine 駅②からお散歩スタート。何度見ても美しい昆虫のようだわ。しっかし誰だ~、またこんな落書きをするのは~~~!でも何と言っても、ギマール作品の最大の災難は、彼の代表作品でもある Castel Béranger (14, rue la Fontaine 16e) の門扉にはめ込まれたプレートが何度も盗まれる事。今ではあきらめモードで、それがない状態がずっと続いている。
暑い午後、1人とぼとぼとお散歩。すれ違う人もほとんどない16区。パリで唯一のシャトーホテル Saint James Paris を横目に通り過ぎる。あ~こんな所で優雅にお茶でもしたいもんだ、と思って以前問い合わせたら、宿泊客と会員以外はダメ~との事。敷居が高ければ高いほど、興味は募るものです。
途中マッキ~が合流。なんでもサヴォア邸に行くと言っていたのに、色々あって行けてないそうな(明日に延期)。凱旋門あたりで会って、南下。レオミュール通りにある旧ル・パリジアン・リベレ社(1903年)の革新的な作品で有名なジョルジュ・シェダンヌがその直前に残したアール・ヌーヴォーの巨大建築 Hôtel Mercédès (av. Kléber 1902年)や、私にとっては最重要作品の1つ、もはやここに来れば見ずにはいられないオーギュスト・ペレのフランクリン通りの集合住宅 (1903年)などを見ながらトロカデロ周辺をウロウロ。この辺りには、彼自身も住まった集合住宅(51-55, rue Berton 16e)やイエナ駅前にある Conseil Economique et Social など、ペレの重要作品がけっこうある。彼の作品はコンクリートの質が自慢だけど、フランクリン通りの作品はアレクサンドル・ビゴ作、美しい花柄モチーフのタイルで覆われている。もちろんこれがこの作品の見所の1つ。でも最近ビゴ・タイルが退色しているように感じるんだけど、気のせいかな…。
最終的に Palais de Tokyo (1937年万博時の東京館、現パリ市立近代美術館)のオープン・テラスに落ち着いた。ここはスケート・ボードに 興じる若い人がたくさん集まっている。夕方のこの時間、日陰になってしまうのが残念だけど、今日は暑かったからちょうどいいや。腹へりだったので、やぎチーズとほうれん草のキッシュをペロリ!セルフのわりには、おいしかったです。
夜はSから集合がかかっていたので、バスティーユへ。Sと彼の親友Vが一緒に待っていてくれた。おなかが減ってない私は、おなかが減ってる2人に導かれるまま Café de l'Industrie (16, Rue St Sabin 11e) へ。ここって前に来たときはお店が2つに分かれてたけど、今は1つしかないんだね。でも相変わらずの繁盛振り。喋りまくるフランス人達の声をBGMに、お手ごろ価格でお食事が楽しめる場所。私はSと同じ plat du jour (鶏肉のパルモンティエ)を食べたんだけど、牛肉のタルタルを 食べてたV君、途中で「これ、まず過ぎる!」と言い出した。私はタルタル食べたことないので、感覚的にわからないんだけど、脂っぽすぎるんだって。そりゃ、いかん!って事で、オーダーを取ってくれたお姉さんを呼び、交換してくれと言ってたけど、もし味自体に問題があるなら、一度にたくさん用意しているからきっと同じ味だ、だから他のを注文しな、だって。まあ、そりゃそうだって事で、私たちが食べたパルモンティエを頼んだけど、今度は品切れ。ついてないね、V君。結局コンフィ・ドゥ・カナルを食べることになった。日本では少々おいしくなくても、みんな我慢して食べるか残すかするだろうけど、フランスでは口に合わなければ交換要求も珍しいことではない。今日はついてないV君が私たちにご馳走してくれました~!(最後までついてない?) その後、何人かの友人が合流して、Barに移動。久々の午前様コースです。
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