IRRESISTIBLE
今日はかなり暑い1日になりそう。
午後から語学学校フランスラングのYさんを訪ねる。Yさんとお昼をご一緒して、その後私の恩師であるE先生とF先生を訪ねる予定が、Yさんとの話が楽しくて、気付くとF先生の午後の授業が始まる時間をとうに過ぎてしまっていた。が~ん!それでも果敢に授業中のドアをノック!そんな私に「また電話をちょうだい!」と言ってくれたけど、もう今年はゆっくりと会うことはかないそうにない…。また来年かな~。E先生とは少しだけおしゃべりも出来た。昨年は二人のバカンス時期と重なって会うことも出来なかったから、今年はそれよりは少し”まし”ってところでしょうか。
Yさんと別れて私はVilliersの駅に向かう。今日は南仏のようなじりじりとした太陽が照りつける気持ちが良い午後。日焼け止めをぬってもぜんぜんだめ。胸元と手指だけはどうしても焼けてしまう。特に手は紫外線がしみこんでいくのを実感する。若いときはそれほど気にしてなかったけど、今はシワとシミに直結するので、なかなか怖い。
昼下がり、このVilliersの駅近くにあるHebertot劇場で直接今夜のお芝居のチケットを買い求める。座席表とにらめっこしながら窓口のお兄さんと席を選ぶ。今日も上から2つ目のランクのチケットを買うことに決めた…ら、お兄さんが「特別に!なんですけど、あと1ユーロ追加されると、この座席をご提案できますよ!」と舞台から2列目の座席を示しながら言う。「え?1ユーロ?もちろん!もちろん!」今日の芝居は二人芝居だし、劇場全体が見渡せなくても役者の表情がしっかり見えるほうが楽しいに決まってる。こうして私は前から2列目の座席をゲットした。
ここから地下鉄で3駅目のTernes駅に向かう途中、なんとなく気配がして振り返ると、そこには la petite rose (11, bd de Courcelles 8e) と言う、なんとなく記憶にある名前のお店があった。そうそう、これ、春にNHKのテレビ番組で見た日本人女性のお店だ!彼女がサロン・ド・ショコラ出品に向けて奮闘するドキュメンタリーを見たのだ。きっと私より若いであろう彼女がこんな一等地にこんな立派なお店を構えるなんて、本当にすごいわ!もう4年前からあるそうだ。店内はお茶が飲めるスペースもあって、フランス人のお客様が何組か。店員さん以外には日本人は見当たらなかったけど、これからどんどん日本でも有名になって日本人のお客様も増えていくのかしら。本人にはもちろん会えないけど、応援の気持ちをこめて、大好きなオランジェットを購入してお店を出た(でも今日の暑さでどろどろに…)。
夕方はTernes駅にあるフナックでAntoine de Caunes (俳優、監督)とのrencontreに行く。この駅の商店街とかもVilliers同様活気があって好きだ。散歩しながら、仕事を終えてやってくるはずのMag.の電話を待つ。でも遅くなりそうと連絡があったので私は先に会場に入った。フナックでは一部店員達のストライキの最中で、プラカードを掲げ、シュプレヒコール(こんな言葉今は使わないか)を繰り返すけど、なんとなく気概なくて笑える。
rencontre が始まる直前にMag.到着。今日のはAntoine de Caunesの監督作品、Désaccord Parfait のDVD発売キャンペーンイベント。シャルロット・ランプリングとジャン・ロシュフォールという大御所二人が主演のこの映画、撮影秘話などが聞けて面白かったのでそれで充分だったけど、Mag.に「サインもらったら?」と言われ、DVDを買ってしまった。ま、いっかそれも、今日の記念に。
二人で軽く夕食を食べて、Hebertot劇場でお茶を飲む。チケットを持っている人が開演を待って簡単な食事をしたり、お茶を飲んだり出来る素敵なサロンがあった。お茶を静かに飲める場所を探しながら歩いてたら、劇場に着いてしまったのだけど、最初から迷わずここに来ればよかった!最近のパリはなんか静かなカフェが少なくて、夕食前のひと時も happy hour なんてやっている所が多いから、どこもすごい人でうんざり。
今日のお芝居 IRRESISTIBLE は数年前にディカプリオとも共演したことで日本でも知られるようになった"声の低い"美人女優ヴィルジニー・ルドワイヤンと、現在実生活の上でも本当の彼らしい(Mag.情報)Arié ELMALEH の二人芝居。演出はどちらかと言うとコメディ女優のイザベル・ナンティ。同じ脚本家とのコンビに私の大好きな cravate club があるので期待大!
cravate club 同様、まあどうでも良いようなことをきっかけに二人の関係が破綻⇒和解(妥協?)する様子を二人の会話で綴っていく訳だけれど、キーワードがIRRESISTIBLE。ルドワイヤンは風邪を引いていたらしく、時々咳き込みながら気の毒な感じだったけど、なかなか面白いシナリオだった。
今年はもう一つ、フランスの田村正○(と私が勝手に思っている)、ファブリス・ルキーニの独り芝居が見たかったけど、30日までだし、日曜日から私は南仏だし、どうやら無理そう…。Mag.が行きたい、と言うから日程調整してたら行きそびれたのだ。やっぱり観たいものは独りでとっとと行くべきだった…残念!
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