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15/07/2005

存在するギャップ

affroisreines春のフランス滞在中に見た映画「rois et raine」には、久しぶりにひどく心を動かされたが、それ以来考え続けていたこと、それは埋めることができないイメージと実像のギャップについて・・・。
で、某雑誌のこの映画についての説明「・・・いくら他人への愛に満ちていても、人は他人の視線の中でしか生きることができないという悲劇・・・」を見つけて、改めて心にぐさりと来た。なぜなら、これはもちろん私自身の問題でもあるし、私がいつもフランスをめぐって感じるイライラの根元でもあるからだ。
例えばくだらない例を挙げると、私はスポーツがひどく苦手で、飛んでくるボールをよけることすらできない。でもよく人からはスポーツが得意そうだと言われる。でも私はスポーツが得意なふりをしたことはないし、そんな機会すらない。なのにこのイメージは、私をよく知らない人の間で増幅し、いつか本当の私を飲み込んでしまうわけ。もちろんこれはくだらない例で、大したことではないのだけど、このような実像を超えるイメージと言うのは、時には人を傷つけることもある。
多くの一般的な日本人(特にフランスが好きではない人)のフランスに対するイメージは、多くの外国人が日本に抱く「サムライ、腹切り、芸者、富士山 etc.」なみのレベルである。きっとそれは「ワイン、料理、モード、ヴァカンス etc.」ってな感じだろうか?でも実際の彼らは、それほど良いものを着ていないし、食べていない。そしてみんなが理想的なヴァカンスを過ごしているわけではないし、実際悲惨なヴァカンスを描く自虐的な映画がたくさん存在している。恋愛においてもフランス式恋愛などとマスコミが作り出す甘い恋のイメージに憧れる日本人女性も多いようだけど、フランス人男性には案外マッチョな人が多いように感じるし、DVに悩む女性も少なくない。
フランスは多くの日本人女性の憧れの国である。多くの人が「素敵」だと思っているし、それはある意味間違ってはいない。でもフランスは「素敵」だけで構成されている国ではないし、社会的な問題は日本同様、山積である。それに気づかないで暮らしていける立場の人にとっては永遠にパラディ的フランスであり得るかも知れないけれど、実際のところフランスは、日本と同様にたいした国ではないかもしれない。
今、日本の女性が夢中になっているペ・ヨンジュンだって、実際に一緒に暮らしてみれば、彼女らが疎ましく思っている夫以上にくだらない男かもしれないわけで・・・。イメージが一人歩きしがちな露出の多い職業と言うのは、なかなか大変なんだと思う。
私が今の仕事をしていて時々思うことは、各人が持つよいフランスのイメージを保ちながらも、色々な側面からフランスを知ってほしいと言うこと。そしてそれをふまえた上で、さらにフランスを好きになってほしいと言うこと。
存在するギャップは埋められないにしても、あまりに実像とかけ離れない方がいいに違いない。
きっとよけいなお世話なんだろうけど・・・。

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