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30/06/1997

フランス留学記 1997年6月

21日(土)
今日も散々な天気であった。お昼すぎに日用品の買物に出たときはまだ曇り程度で大丈夫であったが・・・。今日と明日、我がコメルス通りはお祭りである。去年は私がロンドンに行っていたから見られなかったけど、歩行者天国になって、各商店が屋台を出し、アンティークからがらくたまで色んな屋台?が集まりかなりの賑わい。年間何度かこういう機会があるが、たぶん今回がもっとも賑やかだと思う。しかし買物から帰って、ユキコ邸に向かう準備をしていたら、すごい嵐になって(豪雨と強風)、せっかくのお祭りだって言うのにたいへん気の毒であった。今夜は一年に一度のフェット・ドゥ・ラ・ミュージック(音楽祭・パリの至る所で音楽イベントが深夜まで行なわれる)でもあり、悪天候にもかかわらず街は大にぎわい。ユキコ邸に向かうのも至難の業であった(イベントのための通行止めや満員電車)。今夜はユキコちゃんの招待でテンプラの夕べ。しかし食ったなー。久しぶりのテンプラは本当においしかったです。ユキコ邸のそばにはいくつも音楽祭の野外会場があったので、すんごいうるさかったが、我々は静にテンプラを食べながらユキコちゃんのアイドル、アルチュールが司会する音楽祭をテレビで見ていた。23時半ごろ家を出たけど、まだまだこれからだぜ~~~って感じの盛り上がりぶりでした。しかし初冬のような寒さだったので、夏の夜のお祭りって感じではなかったけどね。

22日(日)
今日もパリは突風が吹いたりして大変でした。この間はゆっくりとケイと話ができなかったし、パッサージュブラディを紹介する約束もあったので、今日のお昼はいつものところでインドカレーとなった。ただショックだったのはいつもの店の店主が変わってしまったようで、店の様子はそのままなんだけど、メニューが変わってすんげえまずかったこと。そのあとレ・アールでお茶をしていたら、いつものようにまったく突然豪雨(最近では常)、そして今日は突風のおまけつき。カフェの外に出ている巨大パラソルが飛んでカフェの窓を突き破りそうで、心臓がとまりそうでだった。カフェのおっちゃんのジャンプ一発で、店も私たちもことなきを得た。コメルスのお祭りは本当に気の毒だったねえ。今日は本当にテントきつかったことでしょう。

23日(月)
今日も寒くて、夕方いつものように突然の豪雨と雷。

24日(火) 
今日もパリは寒かった。今日からクラスにはたくさんの若い東ヨーロッパの子達がシラク大統領夫人の招待でやってきた。みんな選ばれた子達なんだろうけど、しかしあれではまるでフランス人です(流暢に喋るという事)。ス、スゴイですね。ジャン・フランソワも言ってたけど、特にポーランド人というのは(語学習得の点で)スゴイと彼も言ってます。フランソワ先生もポーランド人を教えるのは非常に楽だと言ってたなあ。変なくせもなく、幼い頃からフランス語やフランス文化に親しんでいるのがこれだけの違いを生むのだろう。鉄は熱いうちに打て!である。今日パリ第1大学(修士への編入)からテストの案内状が届いた。なんか緊張する。テストは9月8日。ドキドキする。でもとりあえずはあさっての朝、美術史専門学校のクリスティーズの面接試験です。どきどき!明日からブリジットが3週間日本に旅たつので、さっき「良い旅を・・・」と伝えたくて電話をした。最近はフランス人と電話で話すのも苦じゃなくなったような気がする。

25日(水) 
今日もパリはシトシトと寒い雨が降り続いています。ほんまに寒いで~~。今日はいろんな人から電話がありました。いつものようにシェナンからと、まことくんから、ヒトコちゃんから・・・。明日からあさってにかけてはなんだかけっこう予定がいっぱい。明日は午後オルセーの講座で、夜はヒトコちゃんの親戚にあたるアルノー君(フランス人のおじさんの甥)達のパーティがクラブ・プリベ(といってもあやしいものではありましぇん、人気があるクラブ)であるらしく、ヒトコちゃんが誘ってくれたので、フランス人の夜の生態を覗きに行けることになった。仏人ばかりなのでかなり興味深い。翌日は昼間からシェナンの引っ越し第1弾を手伝って、夕方からまこと君の大学のポルト・ウヴェール(オープン・キャンパス)に・・・。今回はポルト・ウヴェールでの学生作品の展示には3点出品するそう。

26日(木) 
今日もずっと雨でいやな天気です。今日は最高気温が17度までしかあがりません。寒いよ~。午前中の面接試験は「サ・イ・エ」って感じです。3人の人たちと面談しました。最初、私は自信がなかったので外国人向けのコースで申し込んでいたのだが、面接を終えてディレクトリス(校長先生)が「あなたはフランス語に問題がないから、フランス人向けの本コースを取りなさい」「語学の授業に時間を割かないで、マキシマムにメインの勉強に取り組んだほうがいい」と言って願書の申し込みコースを変更してました。この2つのコース、授業やテストの形式は一緒なのだが、外国人向けのコースはフランス語の授業がついていて、ノルマも少しだけ簡単になっている(例えば最終課題の論文がない)。でも「アール・クラッシック」という名の本講座の方は、もちろんほとんどがフランス人で、最終的には論文を仕上げるのだ。外国人がフランス語の授業をやっているときに、こちらはゼミ。そしてなおかつこっちの方が安い。なんだ嬉しかったです。ひとつ語学のハードルを越えた気がする。テストの内容は絵画部門とオブジェ部門で5枚ずつカードが出てきて、時代順に並べてそれぞれについてコメントをするものでした。絵画の方はパーフェクトでした。オブジェは・・・だめ~。でもなんとかしました。私が願書に書いたことにとても興味を持ったみたいで色々質問されて和やかに1時間が過ぎました。おそらく1週間後にいい結果をもらえるのではないでしょうか・・・。ともかく行く学校が確保できて、フォ。

27日(金) 
昨日のクラブ(クラブ・プリベ)は、どーってことなさそーなクラブであった。ヒトコちゃんの遠い親戚にあたるアルノ君が連れて行ってくれたのだが、招待券があったのですぐわたしたちは中に入った。表には中に入りたいけど入れない(いつかは入れるんだろうか?)若者たちがすんごい数たむろっていました。私は夜遊びはしない人なので、なにがいいのかわからん・・・ですが、新旧とりまぜた音楽に合わせて踊り狂うフランス人たちを見られていい経験でした。夕方はボザールのポルト・ウヴェールに行ってきた。しかし現代アートとはいつもながらミステリアスな世界です。誰の作品か、コンセプトもわからないけど、机から出ている状態の引き出しの中に、ジャムが敷き詰めてあってそこに男性器を模ったオブジェが漬かっている。それが作品。そしてそのジャムを指ですくって食べている人がいて、非常に奇妙な光景だった・・・。うーん・・・。
パリは今日も寒く雨が降り続いてます。あしたもあさってもずーっと雨らしいです。ユーツね。

28日(土) 
今朝のシェナンの引っ越しは本当にいろんなハプニングが続いて、少しイライラしましたが、ようやく第1弾が終わってほっとしました。彼女の希望とおり私の家の近所のステュディオ。エミール・ゾラ駅からほんの近くで、建物のファサードはすんごい上等でびびってしまった。彼女の部屋の方は奥の棟でこちらは並だったんだけど、部屋は十分に広いし、明るいし、すごくいい感じ。4階エレヴェーターなし、ら旋階段を重い荷物とともに4回往復したのはけっこう辛かったです・・・。午後はいったん解散。シェナンは昨日パリについたイトコのお世話。私はJFと久しぶりに会い、夜はまたヴィデオテックへ。明日からいよいよ3日間のシネマ祭り(10F祭り)の始まりです。明日は15時からのスタートなので明日は1本しか見ないが、あさっては4本にチャレンジします。明々後日は2本の予定。

29日(日) 
今日のシネマ祭はお気にの俳優、メルビル・プポー君の映画、この間見た「LE CIEL EST A NOUS」で始めました。何度見ても笑える。。。。今日はこれだけ。明日が勝負の日である。しかし今も外は超豪雨と超雷、憂欝である。メテオ(天気予報)は明日も雨だと言っている。太陽が恋しいよ~~~。春に買ったビニール(革風)のジャケット、最近ずっと着てるけどほとんどレインコートのようになってます。しかしこんなに出番があるとはねえ。

30日(月) 
今日も天気が悪いが、早くからヒトコちゃんとシェナンと待ち合わせをしてレ・アールの映画館に行ってきた。ここの映画館はでっかい(一挙15本上映)ので、すごい人であった。が、早く行ったので一本目の「ポルトレ・シノワ」は余裕の入場。友人のケイ(エキストラで出演)が2回ほど映って笑ってしまった。昨日の「LE CIEL EST A NOUS」と同様に再びロマーヌ・ボーランジェとジャンフィリップ・エコフェイのコンビ。まあ特筆すべきこともない映画。終わって席を立つとシェナンが「ヒトコが途中で席をたって、戻ってこなかった」と言うので驚いた。それっきりヒトコちゃんは行方不明に・・・。そのあとシェナンとは別れて、私は一人で2本目の「ドーメルマン」に挑戦。これは見知らぬ隣の少年たちと一緒になって「うおー」とか「ひえ」とか・・・声をあげてしまうほどのスパイシーな映画。フランス映画史上最高(最悪?)のバイオレンス映画というだけあって、かなりいかれてますが、「レザボア・ドッグス」同様、ここまでやると誉めてあげたくなるものです。しかし最後は恐ろしかった。ヴァンサン・カッセルとモニカ・ベルッチのコンビは良かったです。3本目は目当てがコンプレ(満席)で仕方なく「サンキエム・エレモン」を見た。リュック・ベッソンの最新作、カンヌ映画祭オープニング映画、日本でもきっと話題のことでしょう。日本語タイトルはなんというのでしょうか?最新の映画にしてはすべてがレトロっぽいので、どうも車が空中を走っている割りには時代錯誤って感じがしますが、どうでしょうね。ストーリーがインディ・ジョーンズっぽいのも気になります。ともかくほとんど台詞が理解できず(なんせ米語なので英語より聞き取りにくい上、仏語字幕は読んでる途中からとっとと消えていく)、お手上げの一品でありました。今日はこれでダウンです。結局ヒトコちゃんは途中お手洗いに行ったそうな。次の回を待つ群衆を押しのけて再入場できずにホワイエで私たちを待っていたらしいけど、フランスの映画館のほとんどが、映画館の外にダイレクトに放り出す設計になっているために、わたしたちはもう会えなかったわけですね。チャン、チャン!

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